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カテゴリ: Book Review
「酒場詩人の流儀」(吉田類、中公新書)を読む。

BS-TBSの「吉田類の酒場放浪記」を観ていて知ったこの本は、酒場詩人・吉田類さんが新聞に執筆していたエッセイを1冊にまとめたもの。それぞれのエッセイは、自然と人間・科学・技術から宗教・芸術・歴史・文学・映画・音楽そしてもちろん旅・食・酒…と非常に幅広いテーマを扱っている。吉田さんの様々な経験に裏打ちされた博識ぶりがうかがえる。もちろん「博識」なんて言葉はご自身は嫌うかもしれない。本書の表現を借りれば、「博識なんてものじゃあない」とでもなろうか。

元となったエッセイの掲載開始時期が東日本大震災の発生のころと重なることもあり、吉田さん流の自然観・人間観に基づく震災論(などというとまたお叱りを受けるかもしれないが)が私には興味深い。ちょっと引用させて頂こう。


風光明媚で緑豊かな列島といえども、日本は絶えず地殻変動を含む自然災害の脅威にさらされてきた。江戸の後期に隆起した象潟もあれば、噴煙を上げる九州の桜島や新燃岳だって見てきたばかりだ。津波のような眼前に迫る危機の回避は、経験と訓練された対応能力が要る。せめて原発に象徴される人為的危機だけでもコントロールしたい。

 ハイテクの罠に墜ちたる不夜の街


あと、個人的に気に入った一言をあげるとすれば、40歳代の友人におくったという、


共に惑おう。汝、悟るなかれ。


だろうか。新たな座右の銘としたいところだ。

2015年の1冊目、ようやく読了。


酒場詩人の流儀/吉田類






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Last updated  2015.01.29 16:34:23
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