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カテゴリ: Book Review
「ひとり吹奏楽部-ハルチカ番外篇-」(初野晴、角川文庫)を読む。

4篇の中篇と1篇の掌編からなるハルチカシリーズの番外篇。今まで語られなかった登場人物の過去や知られざるエピソードを描きつつ、ハルチカらしいミステリの要素もふんだん。謎解きやストーリーもさることながら、やっぱりこのシリーズの魅力のひとつは登場人物の個性的なキャラクタ。学園モノでしかも吹奏楽という芸術をテーマにしているので、かなり(どころかとんでもなく)思い上がっていて傲岸不遜でヒトの痛みもわからないキャラも多いが、その同じ人物がどうしようもなくフツーのことで凄まじく思い悩んでいたりする。そんなところが魅力かと思う。もちろんチカのような「凡人」もいるのだが。

私は音楽はもとより芸術全般が苦手なので、作中の音楽用語とかはほとんど聞いたことがないようなものばかりだが、それでもこのシリーズを楽しいと言い切れる。それはちょうど(シリーズ中にも何度も引用されている)DQシリーズの音楽をクラシックで聴くのが楽しいのと似ているのかなと感じた。どっちも予備知識がないが楽しめる。単純にエンタメ性が高い。もちろんそれだけではなく、小説としての面白さという点でも同じ。

あとこのシリーズで私が個人的に好きなのは、登場人物たちの「名言」である。ホントに的を射ていたり、鏡のように真実を映しだしたり、全てを思いっきり切り捨てたり、とにかく真に迫るセリフや地の文、引用したい箇所が多い。

そんなわけで、今回も何箇所かご紹介。




(『巡るピクトグラム-マレン・セイ×名越俊也-』より)


「ギネスブックなんて、たかだかビール会社が出している冊子じゃないか。しかも認定料を取る。そんなしゃらくさい世界一に成島さんが翻弄されてちゃ駄目だ」
(『ひとり吹奏楽部-成島美代子×???-』より)



あとは、『風変わりな再会の集い-芹澤直子×片桐圭介-』のネロとパトラッシュの件なんかは凄い。凄すぎて…引用するのを躊躇うほどだ。


これで今年5冊目(255ページ/累計2119ページ)
どうにかこの1週間で1冊読めた。


ひとり吹奏楽部-ハルチカ番外篇-






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Last updated  2017.04.21 13:59:49
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