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カテゴリ: Book Review
「真実の10メートル手前」(米澤穂信、創元推理文庫)を読む。

フリー記者の太刀洗を主人公にした推理モノ短篇6篇からなる作品集。太刀洗の個性と事件に挑む姿を通じて「ジャーナリズムとは何か?」といったテーマまで描こうとした意欲作と言えると思う。とにかく太刀洗は魅力的。何か常人と違って欠けているところも感じさせるが、用意周到でとにかく緻密、他の人が考えないような思考の持ち主で、いつも独特の方法で事件を解いてしまう。

特に気に入った作品は、高校生カップルの自殺とその遺書の謎を解く「恋累心中」と、甥殺しの犯人の独白の矛盾を見抜く作品で、巻末解説でも白眉と評されている「ナイフを失われた思い出の中に」の2篇。いずれも一度は解けたと思った謎がミスリードで、思わぬところに真実があるという構成。これを短篇でやるのだから米澤は凄いと思う。全体的にダークな作品が多いが、そこも私の好み。





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Last updated  2018.10.21 09:32:26
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