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カテゴリ: Book Review
「これからの誕生日」(穂高明、双葉社)を読む。

高校の演劇部の合宿に行くバスが事故に遭い、唯一生き残った生徒・千春。「自分のせいで他のみんなが死んだ」と自責する千春は普通に学校に通うことができなくなる。それを取り巻く周りの人たち―家族、クラスメイト、担任教師、地元新聞記者、洋菓子店の店主―が抱く様々な思いを6篇の連作短篇で綴った1作。みな千春ほどではないかもしれないけど、複雑な事情を背負って生きていて、当たり前だけど「普通に生きる」ってだけで十分大変で、それでも生きていかなくてはいけないことを千春がどう受け止めていくかという内面の成長を描いた心温まる作品。

以下、印象的だった箇所の引用。

「周期表なんて覚えても、いったい何の役に立つの? 無理、覚えられなーい」

けれども、そんな自分のささやかな望みをまるで嘲笑うかのように邪魔をしてくる人間の、何と多いことか。いくらこちらが謙虚な気持ちで接していても、人の気持ちを慮らないような輩が世の中には多いのだ。

しかし、いつの時代でも、どんな職業でも、すぐに結果を求めたがるのが若者の常であるが、そんなに簡単に結果など出やしないのが世の常である。

最初の台詞は、そうではないという私なりの皮肉というか揶揄を込めて引用した。





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Last updated  2019.09.03 09:39:54
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