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カテゴリ: Book Review
「悪夢の種子 スティーヴン・キング・インタビュー」(ティム・アンダーウッド&チャック・ミラー編;風間賢二監訳、リブロポート)を読む。

私の中では年末年始の恒例となっているキング読み。この冬も昨季に続いて評伝やインタビュー本2冊を用意し、1冊を年内に読み終えた。

本書は1985年まで、作品でいうと「IT」までのいわゆる「キング第一期」に様々な媒体に掲載されたインタビューや講演記録をまとめたものである。もうキングのことはよく知っている私のようなファンにも、キングの考え方や興味の流れや変化がこの第一期の中においてさえ見られるのが楽しい。特に、今年は個人的に「映画ドラクエ」を題材に「原作忠実度」をこのブログで論じるのに、映画「シャイニング」を引き合いに出したこともあり、この(今となっては駄作のレッテルを貼られた)作品のキングの見方が当初はそこまで悪くなかった(だけど間違いなく悪かった)ことが判ったのはちょっと意外だ。

あとはこの第一期でいえば「ファイアスターター」や「ザ・スタンド」の背景に「軍」があり、それは何故かというとキングが「原爆世代」だからであり、軍や科学についての独特な見方を持っているからだということや、勿論「神」や宗教に関するキング的世界観なんかも本人の言葉で知ると、「ああ、あの作品(作風)の根源はそこだったのか」みたいな気付きがあって面白い。いわずもがな、「恐怖」や「心理」についてもである。

以下、印象的だった箇所の引用。

不明なものと不可解なものとでは、きわめて重大なちがいがある。

”語るものでなく、語られる話こそ”(「マンハッタンの奇譚クラブ」より;キングが墓碑銘に刻んで欲しい言葉)

多くの人々がファンタジーの世界に引きこもっている。現実の世界がおそろしい場所だからだ。

悪そのものにはなんの力もない。人間がそこに力を与えるのさ。

読み書きの能力がある者にとってみれば、原作と互角の映画なぞ、半ダースも思いつかない。

心の葛藤は、しっかり手つかずのままのこしておくべきなんだ。

(写真左が本書)










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Last updated  2019.12.29 09:44:44
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