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カテゴリ: Book Review
「5まで数える」(松崎有理、筑摩書房)を読む。

このブログで「読書感想文」をアップしたり、そのリンクをツイッターに貼ったりしていると、時々作家本人からイイネやフォローをもらったりするのだが、松崎有理さんとの出会いは違った。もう1年くらい前だろうか、私がbotを使って好きな言葉を流しまくっていた頃、そのひとつにイイネ&フォローをして頂いたのだ。勿論速攻プロフを確認、「理系ミステリ」の文字を見て「これは読まねば」と思ったのだがその後なかなか読めず(ただサボっていただけ)、やっと読んだ1冊目がこの「5まで数える」である。

因みにというか失礼ながら、その間に「松崎」という姓を失念することが多かった。途中からスマホの「読みたい作家リスト」に書いて覚えたのだが。「有理」という名前は忘れなかった。「有理数」の有理だから。

さて、本題。

6作の短編を収めた本作の最初の作品「たとえわれ命死すとも」は、何と「ウイルス禍」の世界が舞台という話で、私は思わず自分の「引き運の強さ」を感じた。動物実験が禁止された世界で自らの体を実験台にする医師たちがワクチン開発に挑む、という世界設定もストーリーも面白い。

他にも、ノーペル賞を2回獲った科学者が転身して疑似科学撃退に挑戦する話が2話、数字を数えることができない少年と数学者の霊の交流を描く表題作「5まで数える」(これなんか算数・数学の副読本にして欲しい!)、ショートショートの「超耐水性日焼け止め開発の顛末」はタイトルだけでも面白いし、オチもスティーヴン・キング好きの私に思いっきりハマるパターン。私がこれを開発したならイチ推しグラドルの桐山瑠衣さんに進呈したい。とにかく、「やっぱり読んでよかった」「他の作品も読みたい」と思った(ので読みます)。

あとは雑談なのだが…。

松崎さんは東北大理学部の出身。私も高校時代進路を決めるにあたり東北大理学部を考えたことがある(宇宙地球物理学科)。結局自宅から通えるところという制約がついてしまったので選択肢から外れたが。その後社会に出てから仙台を旅行した際(あくまで旅行者として)訪れた東北大は、受験生時代のウワサ通り「バス路線がキャンパス内を走る」広大な敷地に緑豊かな美しいキャンパスだった。「下手な時間割を組むと自転車でもキツい」程度のわが東工大とはワケが違う。

東北大で思い出すのはもうひとつ。私が小さいころから大学時代までの「主治歯科医」が東北大出身の人で、私が大学に入ってから「人生で初めて虫歯を治す」ということをしたときに大学名を訊かれ「東工大」の名を出すと「やっぱり大学は国立だよね」と返してくれたのを久しぶりに思い出した。まぁ国立出身者と国立在学生だけ判ってくれればいい(あと国立志願者も)。

最後に1か所、お気に入りを引用させてもらおう。

「わたし自身は数をこよなく美しいと思っているが、それを他人に押しつけようとは思わん。美しさの感覚はひとによってちがうからな、美人の基準がひとによってちがうように。」
(『5まで数える』より)





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Last updated  2021.01.24 09:04:37
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