2005年03月03日
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江國香織の小説を読んだのは、実は生まれて初めて。


そして突然目の前に登場するこの本。
初めて尽くしの期待感から本を読んだ。


「薔薇の木 枇杷の木 檸檬の木 江國香織」
http://www.bookreview.ne.jp/book.asp?isbn=4087475859


「あらすじ」

  情熱。ため息。絶望…でも、やっぱりまた誰かを好きに
 なってしまう!恋愛は世界を循環するエネルギー。

 きょうも恋をする女たち。
 主婦。フラワーショップのオーナー、モデル、OL、
 編集者…etc.9人の女性たちの恋と、愛と、情事とを、
 ソフィスティケイトされたタッチで描く「恋愛運動小説」。


江國香織の小説は読んだことがなかった。

だから江國香織がどういうジャンルを書く人なのか、どういう文体で
話を進めていくのか、どういう感性の持ち主なのかといった部分も
全く予備知識なし。


上に「あらすじ」として書いたのは、小説の裏表紙の解説文そのまま。
正直、この小説はあらすじが書けない。

沢山の登場人物が出て来て普段の日常を送っていく姿が書き綴られている。

とにかく誰が何をしている人で・・・というのを把握するので序盤は
大変である。

特に一気に読み進むのなら別だが、こちらは自分の生活をしながら、
仕事をしながら、その空いた時間で読まないといけないのだから。


始まりから終わりまで、それぞれの登場人物が送っている日常生活の

ずっと書いてあるだけである。

じゃあ、その淡々とした話のどこに魅力があるのか?

日常の一つ一つの出来事の捉え方が、明らかに特徴的。
よく知らずにいうが、叙情的というのが江國さんの特徴なのかな?
「ああなるほど、これをこういう風に感じるのか」と、
普段気がつかない事とか感じない部分に対する表現がすごい。
特徴的である。


群像劇と表現してもいいかもしれないが、ポールトーマスアンダーソン監督の
「マグノリア」とかと違う。最後にカエルの雨が降ってくるという奇抜な
展開が出て来て観客を置いていったりすることもない。

ただひたすら普通の日常が続いていく。
そして冠婚葬祭的な部分に触れても、事件はおきない。
「日常の顔を隠して逢引」というのは人によっては事件かもしれないが、
そのシチュエーションの中で話を盛り上げるために、事件にしない所が良かった。

思ったことを思ったままに行動し、全体のトーンから逸脱しない。


人の日常にこそドラマがあるということを、改めて読んだあとに感じる
小説だった。





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最終更新日  2005年03月07日 00時07分16秒
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