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2008.06.23
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カテゴリ: カテゴリ未分類


 42歳になろうとする5月のある土曜日、

二十数年ぶりに昔通った自動車教習所を訪れました。

玄関の自動ドアを通ると、自分が18歳だった頃の記憶がよみがえってきます。



原簿を持って教習開始を待つ時間、

『どんな車を買って、どんな風にするつもりか。』について、友達と言い合う時間でした。


『そうだったそうだった(^^♪』と、楽しい懐かしい気持ちになります。



いつも同じ時間に来ている女の子、『いつか話しかけよう(>_<)』

と思いを募らせている間に、



「へっなんなーっあの男っ!」

と、訳のわからない負け惜しみをいいながら帰った思い出。


『そんな事、あったあった(^_^)」と、一人ロビーで思い出し、

思わず笑みがこみ上げてきます。


傍から見ると、さぞや不気味だったでしょう。








 「明日から、小山ちゃんと教習所へ通います。」

自分の事を、「ヤンキーの佐藤です。」

と名乗る、元ヤンの佐藤浩一君からの電話で、

同級生2人組が、【大型自動二輪免許】に挑戦することを知りました。


 既にその免許保持者の私は、

「どれどれ」と冷やかし半分で、教習所を訪れたのです。




30才前後のやんちゃそうな男性、一番背が高くおそらく50代の会社役員風男性。



 総勢4名の堂々たる新入生達に、まだ青年然とした教官のほうが、

「今日からよろしくお願いしますっ」

「すいませんけど、並んでもらっても良いですか?」

と、言葉遣いがバカに丁寧なのが、私の知る、昔の教習所と大きく違う所です。


200624-1




と、教習コース全体を見回してみると、他にも3・4台の大型バイクが教習中で、

いづれも生徒も『中年』といって差し支えない方ばかり。


私は『はは~ん』と有る事を納得しました。

最近特に増えたと思われる、【中年大型二輪ライダー】が、

次々と産み落とされていく現場を目撃した。そんな気がしました。



 それから数週間、件の佐藤君から電話です。

「どうも♪今日からハーレーの佐藤です。」

どうやらあの日の中年新入生二人は、

晴れて【中年大型二輪ライダー】となったようです。


Harley-Davidson


 大きいオートバイの代名詞、米国製Harley-Davidsonは、

昨年の日本での登録台数が1万4967台と、

ちょっとビックリするほどの売れ行きです。


 昔なら、「おっハーレー見つけたっ」というほどの高嶺の花が、

今では、「あぁハーレー。今日何台目?」

というくらいに見かけます。



 これは、96年から【大型二輪免許】が取得しやすくなった事が、

大きく作用しているでしょう。

他にも【高速道路二人乗り解禁】や【二輪オートマチック限定免許】等、

オートバイに乗りやすく、楽しみやすい環境が整ったこともあり、

国内新車販売台数は、96年の2万4360台から、

07年の5万1993台(800CC以上)と、

その絶対数は少ないものの、

日本では数少ない、好況に沸く業界となっています。


 オートバイに全く興味が無い人でも、

「最近大きいバイク良く見るな」

と思われている方も多いのではないでしょうか?

自動車のドライバーの側から見ると、

「ちょっと迷惑だな」

と、もしかしたら思われるかもしれませんね。


共存共栄


 オートバイに乗る人が増えている一方で、

オートバイを「邪魔で危険だ」と考えている、自動車ドライバーも居ます。


 このような人を含め自動車を運転するドライバーの多くが、

オートバイの事を知らないのではないかという気がしています。


 この勢いで、これからますますオートバイが増えるとしたら、

【二輪と四輪がいかに共存するか】が安全運転のテーマになってくるかもしれません。


 50代で【二輪免許】に挑戦する人は少なくありませんし、

古くからの愛好家の中には、70代80代という猛者も大勢いらっしゃいます。

【高齢大型二輪ライダー】


言葉だけで怖い気がしてきますね。


あるレーサーの死


 世界的に有名な日本人レーサーが、オートバイでトラックと衝突し、

死亡するというニュースが伝えられたのは、

まだ記憶に新しい07年10月のことでした。


 相手のトラックドライバーには【自動車運転致死罪】の判決が下りました。

量刑についての意見は様々でしょうが、

オートバイに気づかずに事故を起こし、大変重い罪を背負うことになりました。


 ちょうど同じ頃岡山市で、オートバイにのる私の友人が、

同じくUターン中の大型バスと衝突し(Uターン規制無)、

全治3ヶ月の重症を負う事故がありました。


 こちらはオートバイの方が部が悪とされ、友人は裁判で係争中ですが、

何れにしても、自動車とオートバイの事故では、

ライダーの方が大きなダメージを負います。


 私自身もオートバイで、

「ウワッ死ぬかもっ」という経験を何度かしています。


 たいていは進行方向を横切る車、Uターンをする自動車に遭遇した時です。

幸いに大ケガをした事はありませんが、「ヤバイ」目には何回か遭いました。

 世界的レーサー。恐らく日本で一番上手くオートバイを操る「ノリック」でさえ、

命を落としてしまうのですから。


ブレーキ中は真っ直ぐにしか進めません


 なぜそんな上手い人でも回避不可能なのか。

全ての二輪車に共通する特性として、

【制動中は曲がれない】というのがあります。

【ブレーキをかけている間はまっすぐしかいけない。】のです。


「そんなのあたり前だよ。」

とライダーなら言うでしょう。

「えっそうなの?」

と思われたのなら、ぜひ覚えておいてもらいたいのです。


 本当は四輪車も「制動中は曲がれない」はずなのですが、

車輪が4つの安定感からか、

軽いブレーキ程度なら難なくこなしてしまう程、今の車の性能は高くなっています。


 オートバイも軽いブレーキ程度なら、或いは腕に自信のライダーなら、

「ブレーキをかけながら障害物をかわす。」

事は可能なのかも知れません。


 しかし、私と同級生の【中年ライダー】に限って言えば、

「ブレーキ中はまっすぐしかいけません。」


 もしも事故になったとしたら、

どちらが良いとか悪いとかそういう問題ではありません。

悪くすると「あの世」とやらへ旅立つことになりかねません。


 オートバイを乗っている時、

私は前方を走る車や対向車のウインカーに、

むちゃくちゃ神経質に目を走らせています。

ですから長い時間運転できません。


 自動車のドライバーにお願いをするとすれば、

周りにオートバイがいるかどうか、

もしいたらほんの少しだけ、

進路変更やUターンを待ってあげて欲しいのです。


 たまの休みにしかオートバイの乗らない中年ライダー達は、

けっこうオタオタして走っているんです。

見かけほど颯爽とはしていないのです。


【中高年ライダー】達をぜひ温かい目で見てあげて欲しいのです。









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Last updated  2008.07.06 18:33:01
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