サリエリの独り言日記

サリエリの独り言日記

2012.08.14
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テーマ: ギリシャ(35)
カテゴリ: 旅行
トラウマ(心的外傷)ブーム


 この映画の結末のあるようなないような半端な終りかた、「動物パニックならしかたないじゃん」ということに当然なってしまいますが、あえて最後の弁護士一家とT・ヘドレンの脱出場面に、結論あるいは解決編を求めるとするならば、その前夜家の中にまで侵入して来た「鳥」の大群に、まさしく「ヒロイン自身が襲われて傷付く」というところにあったのではなかったか?
 ヒロインの抱える「高慢」とそれを抑えようとする心の葛藤が、現実の外傷となったとき「鳥」は鎮まるのです。これは一種の「自傷行為」の表現とも取れますね。

 ではこれは何に対する「自傷行為」なのか?というところで、私は彼のそれこそズバリ「白い恐怖」という題名の映画を思い出すのです。白の縞模様に奇妙なトラウマ(心的外傷)を抱える主人公(G・ペック)の過去を辿る映画でしたが、心理的幻想シーンの製作に何とS・ダリが関わっていたということで、初めて観たときになんて図式的な表現をするんだろうという印象を持ったものです。
 因みにこのあたりから、私はダリが嫌いになりました。もし仮にダリの描く世界がこのように薄っぺらなフロイト風トラウマ心理学の解説であるのなら、絵画としての値打ちを大いに損ねるのではないか、という気がしたからです。まあ若気の至りの感想ですが、今だ彼の絵があまり好きでないのはなぜでしょう。ロールシャッハと同じような心理テストの教材にははなはだ便利なのかもしれませんが、それは絵画を享受するという感触とはもちろんずれてますよね。

 同じことはヒチコックのほぼすべての作品に通じるところがあって、例の「サイコ」なども心的外傷の典型的な症例解説みたいで、案外鼻白むという人も多いのではないか?要はダリもヒチコックも観ている側に、想像力を駆使してより積極的に作品に「関わろう」とすることを拒否しているみたいなところがある。平たくいえば裏から作者の「ドヤ顔」が、ほの見えるということです。
 であるなら、「鳥」もまたそのレベルでかなり「図式的」な心理解釈が出来てしまう、ということが云いたかったのでした。何だかずいぶん偉そうにしゃべっていますが、それでなおかつ、なぜこれを取り上げるのかと言えば、もうお分かりいただけると思うのですが、「自傷行為」の対象としての「白」ということなのです。そこでやっともとの「白鯨」や「幻想の白」としてのギリシャの話に戻ってくるわけです。
 例によって寄り道が長くなりました。

 下は、ギリシャの典型的な田舎の風景。どこまでいってもオリーブと糸杉だけの赤茶けた岩肌の姿は、地中海周辺に共通した風景なのでしょうか?

ロードス島06a.jpg







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Last updated  2012.08.14 12:04:36
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TNサリエリ @ Re[1]:Kyoto Tachibana High School Green Band 10.(09/07) ナガノさんへ  コメントいただき、ありが…
ナガノ@ Re:Kyoto Tachibana High School Green Band 10.(09/07) 2年遅れで、この文章を読んで泣けてしまっ…
TNサリエリ@ ふたたび、コメントありがとうございます。 cocolateさんへ 私自身、彼女の演奏に刺激…
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