サリエリの独り言日記

サリエリの独り言日記

2017.10.17
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森友、加計問題について 5.

 加戸守行元愛媛県知事の証言について、「まったく報じてないじゃないか」という抗議がNHK他各民放メディアにも寄せられたらしいですが、じつは一回目の中継当日、直後のNHK解説委員と夜七時のニュース、そして夜半のニュース解説では取り上げていたような気がする。で、どこを取り上げたかというと、加戸さんの「愛媛県にとっては、十二年間加計ありきだった」という文言だったと記憶しています。解説委員など「そら、やっぱり『初めから加計ありき』だったじゃないか」と言わんばかりのコメントをしていました。

 加戸さんという人、文部官僚から出身の愛媛県知事に転進して、かなりご高齢ですが(84歳)、ユーモアというかブラックジョークをかますことが出来る人らしい。マスコミの様態や官僚の生態を充分知悉した氏にとって、こう言えば必ずマスコミは食いつくというところまで読んで、「愛媛県にとっては、十二年間加計ありきだった」と発言されたのではないか?
 よく考えてください。十二年前には、安倍政権などこの世に存在しなかったのです。マスコミは安倍政権は「最初から加計ありき」だったと、世論を誘導しようとしたのですが、安倍政権がこの世に存在しない時から「加計ありき」だったら、論理の土台が根底的に崩れてしまうじゃないですか。NHKもさすがにそのあたりの理路に気付いたのか、翌日以降この話は無かったことにしてしまいました。

 そもそもこの加戸さんの取り扱い、NHKも含め各メディアのスタンスは、あたかも安倍さんシンパの御用学者と同じような扱いをしていたのではないか?お追従発言であるなら「軽く扱ってもしかたがない」というようなエスケープが成り立つのです。しかし中継を観た報道各社は困ってしまったでしょう。前川氏も含めて各証言者の中で、「生身の声で語っている人」は加戸さん以外になかったのです(で、そうした人と成りの違いを冷静に引き出してみせた、青山さんの質問力もたいしたものです。マスコミは意地でも報じませんが!)。
 じつは私も含めて一般の人は、よほどのことでも国会中継を隅から隅まで観る、あるいは証言内容の全文に眼を通すなどということはしない(そこまでガマン強くない)。まず間違いなく、切り取られたニュース映像と文言、そしてニュース解説者かその筋の専門家のコメントで、全体を把握しようとするでしょう。
 今回面白かったのは、各社「『初めから加計ありき』で、安倍政権は獣医学部新設を図った」のだろう」あるいは「したに違いない」という推論を一貫させるため、加戸証言はその映像ともども「この世に存在しない」ことにしてしまったということです(もちろん質問者の青山さんも含めて)。
 私は今さら公平な報道とか、客観的な解説などという、学級会並みのきれい事など言うつもりはありません。もとより神ならぬ人間の世界で、絶対公平とか客観性などというものは、論理的にも存在しない。しかし、より公平、客観であろうとする姿勢は、獣ならぬ人間としての「最低限の営み」ではあるまいか?

 目の前にまぎれもない「証言」があり「人」がいる、それらをすべて無いことにしてしまう、という姿勢には、何やらウソ寒い気分がしてゾッとします。報道側は「報道しない自由」という理屈を盾に、加戸さんの件を収めようとしていますが、これもおかしい。じゃあ中国の「人民日報」や北朝鮮の「労働新聞」が、世界一の報道機関ということになってしまう。だって、「報道しない自由」をいちばん行使しているのは、これらじゃないですか!


 それにしても、解説はおろかニュース映像においても、ほぼ完全に加戸さんを二グレクトしたのはなぜか?それはその部分においては、報道各社はさすがにプロ、「映像と肉声の力」をよく知っていたからです。一枚の写真映像、一本の肉声テープが世論や政治を動かす、というのは世界中でよくある。加戸さんの映像と肉声は、そこまでの迫力ではないにせよ、繰り返し登場させないに越したことはない。したがって、二回目の閉会中審査の生中継には、渋りが生じたのでしょう。
 私は今回の「報道しない自由」を扇動、もしくは「お墨付き」を与えたのはNHKだったと思っています。民放各社は生中継をしませんから、中継後のNHKの出方を固唾を呑んで見ていたに違いない。で「あ、それでいいんや。それで行こう」とばかり、野党の質問と前川証言の映像だけを集中豪雨的に流し、それに関するコメントだけをしかるべき専門家諸氏に求めたのでした。一回だけ青山さんを呼んだ局がありましたが、MCの女性アナを含め見苦しい対応を見せましたね。

 私はこのあたりのマスメディアの様態が、何やらいつぞやの「スタップ細胞騒ぎ」とパラレルに見えてしまう。かの女性研究者(名前忘れました、皆さん覚えてます?)が、厳しい事実検証を忘れ自身の信念の表明として「スタップ細胞は、あります!」と叫んだことを(ここで胸キュンと来る男性諸氏が多いそうですな)、今どきのマスメディアは、かつてのように哂うことも叩くことも出来ないのです。
 それでも各社は事実の取捨選択をしてでも、「信念の表明」として、こう叫びたいらしい。「『森友、加計問題』は、あります!」と(全然胸キュンと来ないけど)。
 事実に目を塞ぐ、とはこういうことを言うのでしょう。





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Last updated  2017.10.17 00:01:00
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TNサリエリ @ Re[1]:Kyoto Tachibana High School Green Band 10.(09/07) ナガノさんへ  コメントいただき、ありが…
ナガノ@ Re:Kyoto Tachibana High School Green Band 10.(09/07) 2年遅れで、この文章を読んで泣けてしまっ…
TNサリエリ@ ふたたび、コメントありがとうございます。 cocolateさんへ 私自身、彼女の演奏に刺激…
cocolate@ Re:エレクトーンというガラパゴス 1.(06/17) 再びおじゃまします。 826askaさんのYouT…
cocolateさんへ@ コメントありがとうございます。 三年ほど前に826asukaさんのことを知り、…

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