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Jan 11, 2007
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 =好きでいてくれる人の存在、そして勝負パンツ=

 高梨の携帯電話が鳴った。
「公衆電話・・・多分、良次さんだ。」
 と言って高梨は携帯電話を取った。

『良次』と言う言葉に、涼子の体温が少し上昇した。
自分の事を異性として好きでいてくれる人の、名前の響きに涼子の心は絞めつけられた。
「こんなに綺麗な詩織さんより、私のほうが好きなんだって?。良次君。」涼子は綺麗な詩織を一目見た。

 携帯で良次と連絡を取る高梨に、詩織と松島さんの視線が集まっていた。

 と高梨は対応した。
 高梨は電話の相手が良次である事を、3人に目で合図を送った。

 一瞬、高梨と目が会った時、涼子は「あっどうしよう、高梨との事・・・。」と思った。クラス内での噂では、涼子と高梨は相思相愛の関係にある。そんな事実は1つも無いのに。「どうしよう、語茶語茶してきた。」涼子は困惑した。

 携帯電話の向こうで、良次の声が微かに聞こえた。高梨は
「はい、はい・・・薬が出来た。はい、はい。」
 と言った。松島さんは
「薬って?。」
 と詩織に聞いた。
 しかし、詩織は無視した。松島さんは
「無視かよ。俺を無視するなんて、野郎だったら一瞬でボコボコにしたのに。女で良かったな。」
 と詩織に愚痴った。

 詩織はじっと宙を見つめ、今後の成り行きについて、思考を走らせていた。
 松島さんは、考え込む詩織の横顔の美しさに、じっと見とれた。

 涼子は「薬が出来た・・・と言う事は、良次が来る。私の事を好きな良次が、私に会いにくる。どうしよう・・・どうしよう・・・勝負パンツ?・・・!まだ気が早い。まだ、付き合う事も決まってないのに、それに私自身が良次の事を好きかどうかも解らない。そんな急展開はしないはず、良次なら私の気持ち尊重してくれるはずだし。」と詩織とはまったく違う次元の思考回路を回転し続けた。
 携帯電話で良次と話してる高梨は、ぼんやりと口を開けて嬉しそうに何かを思い描いてる涼子を、じっと見つめた。


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最終更新日  Jan 12, 2007 03:15:37 AM
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