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苫治安

苫治安

2007.11.17
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カテゴリ: カテゴリ未分類
書名:復讐はお好き?

出版社:文藝春秋(文春文庫)
ページ数:554p
発行年月:2007年06月
ISBN:9784167705497
本体価格:886円(税込 930円)

読了は昨日だが、こちらで。

あらすじ あの男、許さない!―結婚記念旅行の途上、夜の海に突き落とされた女、ジョーイ。九死に一生を得た彼女は、元捜査官のミックと手を組み、自分を殺そうとした夫への復讐を決意した。自分は死んだと思わせて、徹底的に意地悪な仕返しをしてやる!痛快軽快な傑作サスペンス。さくっと胸のすく物語をお探しなら是非どうぞ。


ま、いいや。
そうです、殺されかけた妻が夫に復讐するハナシです。
それでいて湿っぽくはならないところが、フロリダだね。「痛快軽快」は全くもって正しい。
(日本だったらドンロドロドロな復讐劇になりそうなところ)

主人公はともかく(夫チャズは言うに及ばず、ジョーイもたいがい馬鹿なんだもん)、脇役陣がすばらしい。
特に、救いようのない愚か者だった男が人生を再発見し獲得していくさまは、後半の大きな読みどころだ。
ヘビを飼っている刑事なんかもピリリと辛くて味のある存在だ。

おハナシのほうは、軽くてエッチ。シモネタが多いの多くないの(笑)。
半分くらい下半身のハナシじゃなかったかと思う(大笑)。
えー、アメリカってこーゆー社会だっけー?
車を運転しながらバッド・トゥ・ザ・ボーンを聞くたびに×××××とかって、本当か~??


シモネタはさておき、物語は勧善懲悪的な展開が用意されており、読み終わって読者の溜飲が下がる仕組みになっている。
エンターテイメント性が高い。

でもそれだけじゃない。
この話にはもう一本ラインがあって、そこではエヴァーグレーズのことが書かれている。
エヴァーグレーズはフロリダ州にある有名な国立公園で、巨大な湿地帯だ。

私も一度だけ行ったことがあるが、そんなに深刻な事態になっているとはつゆ知らなかった。
(外国のことを知る前に自分の足下を見ろってハナシもあるし……諫早とか長良川とか………)
作家が実はジャーナリストの出で、ペンによる正義の戦いを貫いてきた人だとは、あとがきを読んで初めて知った。
バックに通底するこちらのラインは、彼による警鐘なのだね。
もっとも深刻な自然破壊ほど、地味であるために人々の関心を得にくいということが、繰返し書かれていた。

翻訳のほうは、現代的で軽妙な感じを出すことに気を遣っていて、なかなかいい感じ。
「不気味なぶっ飛びジジイ」とかって読んだときには思わず笑っちゃいました。
素敵な表現だ(笑)。
どこかで使えないかしら(笑)。

▼この本はこちら。5~6時間かな?(ページ数が多いもんで)





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Last updated  2007.11.20 12:30:37


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