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苫治安

苫治安

2009.03.19
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カテゴリ: 鑑賞
書名:日暮らし (上)(中)(下)

出版社:講談社(講談社文庫)
ページ数:300p/277p/285p
発行年月:2008年11月
ISBN:9784062762038/9784062762045/9784062762052
本体価格:各552円(税込 580円)

あらすじ 浅草の似顔絵扇子絵師が殺された。しかも素人とは思えない鮮やかな手口で。「探索事は井筒様のお役目でしょう」―。岡っ引きの政五郎の手下、おでこの悩み、植木職人佐吉夫婦の心、煮売屋のお徳の商売敵。本所深川のぼんくら同心・平四郎と超美形の甥っ子・弓之助が動き出す。著者渾身の時代ミステリー。

やっぱりこーゆーのがいいよねー、ミヤベ(笑)。


というわけで、面白い。
江戸モノであって厳密にはミステリではないんだけど、どいつもこいつも何かしらミステリ仕立てになっているところが、なんとも心憎い。
つーか、「捕り物帳」だったね、これ。
私はミヤベの他は半七しか知らないんだけど、やっぱりわくわくするよね、捕り物帳。
しかもその捕り物に、ジジイやババアをころころ転がす美形で秀才の甥っ子弓之助や、一度聞いたことは全部覚えて忘れない「おでこ」こと三太郎といった、個性豊かな子どもたちが活躍してくれる。

上巻は中篇が4本。それぞれ独立した話だが、やがて中・下巻の大きな物語へと呑み込まれていく。
捕り物のドキドキワクワクもあれば、人生訓たれて苦味をかみしめるような部分もあり、ほろりとするようなこともある。
そうなのよ。
ミヤベはこうでなきゃ(笑)。

同じ人物たちが登場する『ぼんくら』よりずいぶん経っているので(←私たちの現実時間が)、最初は「これだれだっけ?」と首をひねることもあるものの、だんだんに思い出すし、実は前作を読んでいなくても面白かろうと思う。
とはいえ、やっぱり先に読んでおくのがお薦めだ。

『ぼんくら』ではあえて不完全燃焼気味に終わっていたのが、それぞれにいい意味でも悪い意味でも決着がついた感じだった。
以前より登場人物を甘やかしていないという点ではあとがきに賛同するが、それでもやっぱり「ほんわか」と救いが残る、それはミヤベの真骨頂だと思う。
久しぶりに手放しでお薦めできる一作。

ところで下巻のあとがきを読んだが、まぁ内容は問題ないんだけど、書いたヒトが作中の人物の名前を間違えていたのが気になった。
おみねがおくめになってたり(おくめは『ぼんくら』の登場人物だ!)、久兵衛が伊兵衛になってたり(どっから出てきたんだ伊兵衛(笑))、そりゃ解説者だって人間だから間違えるよ、そのくらいの間違いはしょうがないけど、それを直してやるのが編集者の仕事じゃないかい?

……編集者、全体に質が落ちてるという説も否めないな、こういうところを見ると。

さておき、何度も書くがお薦め。面白い。ぜひ読んで。
講談社もアコギ (笑)で、三冊組なんかになってますが……上下二冊でいいのになぁ。
通勤時間しか読んでなかったが、月曜から木曜までしかもたなかった……
明日からいったいどうすれば……(とりあえず明日は会社がないけどさ)。

あー。早く新作出ないかなー(気が早すぎ)。
とりあえず、井筒平四郎が終わっちゃったなら、次は佐伯錠之助(だっけ?)で書いてくれないかしら。

▼この本はこちら。やっぱり一冊2時間か、それ以下かな。









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Last updated  2009.03.21 13:04:16


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