
梔子の花が朽ちてきて黄色に変色している。
それでも、残香は強烈で辺りに異様な雰囲気を醸している。
梔子の花が黄色に変色するのも、遠祖からの樹木本来の色を踏襲しているのであろう。
*
源氏物語では、禅師や尼さんの服を梔子の果実で染色したという。
梔子―「口無し」から「言わぬ色」とし、その衣類で包む本体を、幽玄な様に映し、深遠微妙な境地に誘ったのかもしれない。
「寡黙」、「沈黙」は、洋の東西を問わず言葉自体以上の何かが潜んでいて意味深長であることは、今も変わりがないようだ。
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