深秘の華苑

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黒左右衛門

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2003.06.06
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 金曜日は、約束通りカヲルと逢った。久々に朝っぱらからラブホに入る。平日朝にも関わらず先客が何組か居て皆様朝からおきばりやす(違)と感心してみた。カヲルは此の日代休だと云っていたのだが、世の社会人の方々は結構皆平日に代休が貰えたりするのだろうか。又は営業の途中に駆け込んでみたりしているのだろうか。ちなみに何故暇な学生かと思わないかと云ったら、貧乏学生は大概お互いの部屋で愛の営み(笑)を繰り広げているだろうし、此のホテル街の立地条件的に自宅生同士のカプールならこんな僻地には来ないだろうと勝手に決定してみたが故なのだけど。
 久々に逢ったカヲルとは積もる話も有ったりしたので途中飯も食いつつ写真撮影等されつつ平日ノータイムいっぱい迄ずるずると過ごした。何やっている俺。
 只、メェルや電話越しではなく直に逢って目を見て話す感じも繋いだ手の温もりは変わらず心地良かったのに、昔は良いと思い込んでいた彼との身体の相性が前程では無いとちょい思った。彼はそうでも無さそうだったが。何がズレたのだろう。
 屹度引越したらカヲルとは実質的に終わるのだろうなと思っていて、今日敢えて其れを言葉にするかどうか暫し逡巡していた訳だけど、其の決定をする前にカヲルの方から執拗に「また絶対逢おな。此で終わりは厭や」攻撃をされる。カヲルにとって「桃園院(仮)」は、気軽に身体を重ねる事が出来て己の性欲及び欲望を発散出来てえげつない夫婦の話題やら過去の女経験の話やらを持ち出せて尚且つ女の得意技である嫉妬とか独占欲とか其の手の面倒な感情の絡みが無く後腐れも無くて大概の我が儘を受け入れる都合が素晴らしく良い便利な女なのだろう。あたしがカヲルを其の様な位置に据えているのと同じく。故に其の便利な女を失うのは彼的には困るのだろうと思われ、或る意味必死で繋ぎ止めようとしているのだろうなと推察する。で、彼の攻撃に対してあたしは笑って「そうやね」と答えた。関係が今後も継続するかは別として、と云うよりあたしは此処2,3年のうちに此の人とは須く音信不通になるのやろなと勝手に想定している訳だが、うちまで送ってくれて駐車場に車を停めたまま、未だ太陽が空に存在しているのにも関わらず車内でキスをねだりあたしの胸を弄りながら「な?逢おうな」を繰り返すカヲルの顔を見ていたら今此の時に断絶を切り出す事は出来なかった。今度隣県に有る(と云うか現在住んでいる県には存在しないと云う噂の)カップル喫茶に行こう、と誘われる。彼もあたしも未体験ゾーンなのだが、果たして其れは実現するのだろうか。実現させて良いのだろうか、否いけない(反語

 そんな日さえ何事も無かったかの様に、家に帰ってくるマコトの為に飯を作って待っている自分がおかしい。マコトはあたしが引っ越してからの事に殆ど言及せず、只他愛の無い会話ばかりしている。夜うちに帰ってきて飯を食わせ一緒に眠り朝行ってらっしゃいと送り出す極普通にドウセイセカツを送っているかの様だがあたしと彼との関係設定自体が狂っている。が、追い出す事は出来ないでいる。そして休日には彼氏さんと出掛けているあたしはおかしい。何も云わず普通にうちに棲み着いているマコトもおかしい。何しているのだろうあたし達。

 彼氏さんは、あたしが実家に戻る事により旅行に行けなくなる事や二人の物理的距離が出来る事をそれなりに考えているようで、仕舞には「……そうか結婚してしまえば(物理的及びうちの親による)弊害は無くなるんだよな。早よ結婚すれば良いのか」と又言葉だけの無責任な言葉を吐く始末だ。そして更にドライブ中のラジオで流れていた「ジューンブライド特集」に触発されて「自分達の」結婚式の形式について語り始めたりする。頼むから其の様な発言は止めてくれ。
 ちゅうか、貴方の隣に居る女は昨日違う男とセックスして挙げ句フェラ中の写真だの何だのを撮られているんだよ正気じゃないのだよ良く付き合っていられるなと自虐度数高めな感じで思ったり。ろくなものでは無いな。 






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Last updated  2003.06.09 13:19:08
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