深秘の華苑

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黒左右衛門

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2003.11.05
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 どうして此の様な状態になったのか? 其れは偏にあたしの意志薄弱さと人間関係に依る物だと今は思うが。

 上司とヤってしまった。

 今週は二日程日帰りで直属の上司と出張しまくる週だった。此の上司は10歳程年上の、直属の上司だったりするのだがあたしは入社して三ヶ月、今迄此の二日間程と云う長時間彼と二人きりでいる事は無かった。普段は絶えず上層部の役員やら同じグループのメンバーやらが居る状態で日々過ぎるので人見知りする(と自分では思うのだが大概「喋り易い」と他の人から云われる。変)あたし的に、馴れない人と過ごす二日間の事を思うと前日など本気で苦痛だったりした。
 が、実際出張期間に入って一緒に彼と過ごすと、思ったよりも此の上司はお喋りで且つ下ネタ好きな事が発覚した。いや、普段も当たり障りの無い世間話なら沢山していて大概此の人もお喋りだよなとは思っていたけどさ。流石に職場ではエロ話は出来なかったらしく、ここぞとばかりにしてきた。
 エロ話の発端は、二日目の出張先へ向かう車の中だったと思う。最初は「彼氏と最近どうや?」(近々結婚する事は既に報告済み)的な話から段々エロ話へと話が移行していった。元々コイバナが好きな人だったから其れをわざと行ったのか結果的にそうなったのかは解らないが比較的ディープなエロ話へと進展していった。大学では「エロドクター」と呼ばれたあたしも流石に会社ではそちら方面は大人しくしていたので上司のエロ話に困ったフリをして必死に其れ以上ディープにならないようにしていたが、口の巧い敵の猛攻撃に負け気味で、予定より早く到着した目的地の駐車場では「首が性感帯なのか?」と云う質問をされ、挙げ句「ちょっとだけ。反応が見たいんや」と云われ首筋を指でつーっとされていた。いや本当にちょこっとなんだけどさ。でも本気で厭だけどさ。「厭ですよーぅ」とか「駄目ですってバー」みたいな事は云って抵抗してみたのだけど、上司だと白地に「厭です!(真顔で机を叩きつつ」とは強く云い難いやん?首程度なら減るもんやなしと思って触らせた。声を上げそうになり我慢してみた。
 で、出張先で用事をこなし、帰る事になった。
 思ったよりも早く用事は済んでしまい、上司は「今帰ると会議に出なあかんでもうちょい時間潰していこ」と言い出した。う~ん、其れは一寸厳しいなぁとは思ったが、彼の会議嫌いは知っていたし、ちゅうか何よりも山の中。車を運転出来るのは上司のみ。そしてあたしは上司に逆らう術を知らないので彼の云う通り暫し駐車場で時間を潰した。当然、会話は先程のエロ話の続き。そして其の過激化。
 今迄そんな仲でもなかったのに、上司はあたしの頭をぽんぽんと叩いてきたりしてきて「此のボディタッチは、マズー(゜Д゜)」 と思った。しかし莫迦なあたしは話の都合上、「(セクース時には)貴方の色に染まります♪な人なので、相手に合わせてヤる事になりますねぇ」みたいな事を吐いていた。どうも此の言葉が上司的にツボだったらしく、えらく悦ばれてしまった。グループの人達には内緒で呑みに行こうよ、と云う話になったりもした。
 で、「何時までも此処に居るのも拙いから」と云う訳で(まだ時間は潰すつもりらしい)出張先の駐車場から少し離れた近所の人気の無い観光地に車を走らせ(ヲイ)、軽く観光した後誰も居ない駐車場に車を停めた。此の状況は拙い。逃げられない。しかし何をする事も能わず。

「あんまり弱いとか云われるとさぁ、試したくなるやん」と云い乍ら、上司は耳朶に触れてきたり首筋を触ってきたりしてきた。拙いって。しかし「止めてください」の言葉は強くは出なかった。結局前の通り、「だから駄目ですってば」「お巫山戯が過ぎますよぅ」しか云えず。多分今思えば其の辺りで強く拒否出来なかったのが最大の敗因なのだが。そのうちにぎゅうってされて、耳に舌を入れられた。思わず声が出てしまって、其れで我に返って「某さん、其れはマズー・・・」と漸く強く云いかけたら椅子を倒されていた。「あの、某さん・・・」と、いっぱいいっぱいになり乍ら漸く物理的な抵抗らしい抵抗を試みたが、キスで妨害された。「厭?厭なら止めるけど」あたしの上に乗ってシャツのボタンを外しながら囁いてきた。そりゃ厭だよ(厭と云うのも其れは其れで微妙だが)。でも、今後の仕事上での人間関係其の他を考えると顔面パンチしてでも止める根性は無くなっていた。うちの会社では近々組織改編が行われるのだが、あたしは改変後も彼の下に入る事が決まっている。微妙な緊張感を抱えたまま仕事をするのは無理だから結局拒否は出来ない状況だなと素早く考えていた。序でに車の止まっている位置や相手があたしより大概立派な肉体を持って居られる殿方であると云う事其の他シチュエーション的な事を鑑みるに流れを止める事は出来ないだろうと。其れなら、犬に噛まれたつもりで此を乗り切れば。一回限りだと思ったら。其れは其れで。
 比較的最近長年付き合った彼女と結婚した事位しか上司のプライベェトは知らないし、仕事の面では優秀な人だけど、いまいち人の心を掴んだり察したりするのが苦手な人なのだ程度しか判断できず、結局彼には愛情も何も無いけれど。
 夕方前の、未だ明るい車内で彼を受け入れた。愛情が無いとか何とか云っていても反応していた自分の身体が恨めしかった。

 終了後、妙に白けた雰囲気になるかと思っていたが別段そうでも無く、またエロ話其の他雑談(ちゅうか仕事の話しろっちゅうの)を続けていた。職場での顔しか見た事の無い人の別の一面が見られて一寸良かった、と思ったかと云ったら其れは微妙なのだけど。
 彼は、「また」を希望した。都合がいいのだろうなぁ愛情の絡まない後腐れの無い女は。そう思うと遣る瀬無いけれど矢張り此処でも「巫山戯るなばーか」は云えなかった。一期一会(違)の人なら云えたのにね。

「今日の事は内密に」と約束して終業間際の会社に戻る。皆の顔を見て泣きたくなった。でも流石に今日の事は、今は誰にも云えない。取り敢えず業務に戻り、そしていきなり上司へ報告しないといけない事柄に遭遇し、泣く泣く上司に報告しにいった。結局本気で会議をさぼった上司は、流石に情事の後だったからか酷く照れた表情を浮かべつつ業務連絡を受けてくれたが其処には先程迄のエロ全開な上司は居なかった。
「なんや某さんめっちゃ機嫌ええなぁ気持ち悪いわ」と云う同僚の声が聞こえてきてテンソン急下降。物凄い勢いで後悔の念が襲ってきた。

 もっと強く出られたら、此の手の思いはしなかったのに。
 相変わらずのサンカクスワリ&





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Last updated  2003.11.09 22:21:31
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