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Jun 4, 2007
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カテゴリ: 映画のように
武士の一分



武士1

評価が高いことは知っていたけれど、ここまで心に響く作品だとは思っていなかった。
きっと、俺の中では、最近の時代劇の中での最高傑作に値する、素晴らしい人間描写だ──

主役の木村拓哉の熱演は、もちろんだけれど──
それにも勝るほどの、壇れい演じる献身的な妻・加世のひたむきな愛情に、涙しない人はいないのではないだろうか。

武士2

今の時代に、こんなことを言うと女性たちの攻撃を受けてしまうかも知れない──だけど──
おそらく、昔も今も、日本の男性にとって、その加世の姿は──女性としての理想像に違いないんだ。

正直、俺は──彼女こそが──この映画の真の主人公なんだと思っている。

武士3

「うらやましい……」──その言葉だけが、映画の間中、俺の頭の中で浮かんでは消え──消えてはまた浮かび続けた。


武士4

結婚記念日も忘れて、飲みに行っている夫たちに──
稼ぎが悪いと愚痴りながら、豪華なランチに出かけている奥様方に──
靴下が臭いと、洗濯を別にさせている娘たちに──
親父のようにはなりたくないと、偉そうなことを言っている息子たちに──
この映画を観て──愛されていることのありがたさを、心に焼きつけて欲しい。

武士5

男は、愛する妻のためなら、きっと自らの命を捧げます。
女は、愛する夫のためなら、きっと針の山も登ります。
そして──そんな親たちは──愛する子供たちのためなら、今すぐにでも自分たちのすべてを投げ出します。

武士6

『武士の一分』──
それは、侍が侍でありつづけるための事情ではあるけれど──
そこに描かれているものは、もっともっと大切な──愛しつづけるための事情──


それは、まさに日本アカデミー賞最優秀助演男優賞に値する素晴らしい演技。
彼の存在なくしては、きっと、木村拓哉の存在感も、ここまでは引き立たなかっただろう──

武士7

この作品こそ──カンヌ映画祭に出品して欲しかった。
きっと、会場の、すべての外国人たちの心を揺さぶったにちがいない──

武士8

時代劇が苦手な人も、これを時代劇だと思わないで、一本のドラマとして、是非、是非、観て欲しい。


人とはどうあるべきかを、言葉ではなく、映像で考えさせてくれる、大切な映画ですから──

★★★★★──観て良かった……きっと、そう思える作品です。






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Last updated  Jun 4, 2007 07:53:44 PM
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