ライフキャリア総研★主筆の部屋

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2004年01月24日
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 印刷した文字を消せるプリンター用トナーが発売されました。紙を何度でも使えるので、印刷用紙を大幅に減らすことができます。環境にやさしい技術ですね。

 機密保持の面からも、メリットは大きいでしょう。文字が消えると聞いて、スパイ映画を連想する人も多いかも。

 この技術について、ビジネス雑誌向けのエッセイに仕立てる予定なんですが、ありきたりの文章じゃ面白くないから、ひとひねり加えようと思って、知恵を絞るわけです。ぎゅるるるーっと音が出るくらい。

 でまあ、「消せる」ということの意味を考えてみました。文字が消せるなら、自分の過去も消せればいいなと。リセットしてやり直したい。

 誰でも消したい過去のひとつやふたつ、あるでしょうね。

 しかし、過去を消しても、結局は同じような過ちを繰り返すのではないでしょうか。消したい出来事は、決してそれ単独で完結しているわけでなく、そこに至るプロセスがあるわけです。

 自分の性格、行動特性、周囲の人との人間関係、気象条件、社会情勢……そういったもろもろが絡み合い、パズルのようになっている。パズルの1片でも欠けたら、決して同じことは起こらない。

 一方、同じような条件が重なれば、また同じことが起こる可能性がある。殺人という過去を消したとしても、本人の性格が変わらなければ、また同じことを繰り返す可能性があるわけですね。「あんな男と結婚しなければ良かった」と思ってその過去を消しても、好みが変わらなければ、やっぱり同じような男と結婚して同じように後悔するかもしれない。

 つまり、過去を消すこと自体には何の価値もなく、自分自身を変えるか、過去に対する認知のあり方を変えることでしか、「消す」ことも「変える」こともできないわけですね。



 何も古いものがなく、起こることすべてが新しい。何も残らず、一瞬一瞬ですべてを消費してしまう。成長もなく、老いもない。「無」とか「空」そのもの。しかし、本人は自分が「無」であるとすら認識できない。絶対無の世界。

 そんな世界に、ときどき入っていけたらいい。でも、戻ってこれなくなったら、困りますね。

 さてさて、よいしょっと宿業を背負いながら、今日もえっちらおっちら、歩いていきましょうか。





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最終更新日  2004年01月24日 13時13分34秒


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