ライフキャリア総研★主筆の部屋

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2004年02月06日
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テーマ: 読書の処方箋(4)
カテゴリ: カテゴリ未分類
 1日中本を読んで過ごせたらいいなあと切に思う今日このごろ。仕事に使う資料もあるけれど、ここ数日、じゃんじゃん買いまくっています。

 今朝も早よからネット書店に注文したのが3冊で、うち2冊は猫がらみ。「週刊文春」の広告に載っていた猫エッセイの新刊表紙写真が、わが家の愛猫「アイちゃん」そっくりなもので、つい。『猫っ旅 上海からバリ島まで7000キロ』(新美敬子、文藝春秋)という本です。上海、香港、バンコク、ハノイ、クチン、バリの猫ちゃんに出会えるのが楽しみ。

 猫といえば、藤田宜永さんの小説最新作『左腕の猫』(文藝春秋)がずっと気になっていた。「文春」に出ていた井家上隆幸さんの書評を読んで購入を決断!ちょっと引用しましょう。ぐっとくる文章です。

「五十代から六十代、仕事も家庭も、つまりは自分の生の先行きは見えてきているが、しかし仕遂げて全うして何が残る? このまま朽ちるかと思えば虚しい。その虚しさを、男は《恋》で埋めようとあがく」

 そんな男たちの《恋》を描いた六作の短編集が本書。続けて引用します。

「そう、藤田宜永は、六匹の猫の目となって、“感性の坂を転げ落ちる”さまを見つめているのだ」

 いいねえ。私がこれから新しい恋に落ちるとしたら、そんなおじさまたちが相手かしらん……なーんて思ったりして。

 そのほかに注文した本いろいろ、急性胃炎に苦しんで1日中寝込んだときにたまたま枕元にあったのを読んだらものすごく良かったというお話(私の寝床の枕元っていつの間にか本の山ができてしまうのだよなあ)などについて、後でまた書き足します。

 ……。



『アジア~』で野村さんが描くのは、農夫、不動産屋、神父などのさまざまな生業(なりわい)を通じて、日本以外のアジアに生きることを選択した日本人たち。

 冒頭に出てくる上海で花の大農園を営む日本人からして、圧倒的な存在感。そんじょそこらにいない、けれども古く懐かしい日本人の原像のようなものを感じさせる人なんです。というか、そのように野村さんは描く。

 とくにフィリピンの「赤ひげ」といわれる医者ならぬ神父を描いた章や、反日意識の強い韓国で初めて地元百貨店の社長に迎えられた日本人を描いた章では、泣かされました。どこかこう、浪花節なんだけれども、ベタついてなくて、文化摩擦の中を上手にサバイバルして地元の人たちの懐に入り込んでいく様子がありありと描かれています。ホントにもう、惚れ惚れしちゃう。

 ……。

 海外放浪記モノって、本好きな人が一度はハマるジャンルかもしれませんね。沢木耕太郎の『深夜特急』とかね。そのひと昔前には、小田実の『何でも見てやろう』っていう名作があった。私は高校時代に読んで、多大な影響を受けました。『何でも見てやろう』⇒本多勝一『アメリカ合州国』という順に読み、ドアーズやジャニスが大好き、そして影響を受けた映画が『イージーライダー』『ソルジャーブルー』『真夜中のカウボーイ』『ゴッドファーザー』『地獄の黙示録』と書けば、私がアメリカに対してどんな思いを抱いているか、分かる人は分かるでしょうね。それはさておき。

『何でも~』を思い出した伏線が実はもう1つあるのです。yahoo!にこんなニュースが出ていました。

「何も聞こえない!--無音の曲を本当に販売しているiTunes Music Store」

「Apple Computerのオンラインミュージックストアで販売されている数十万曲の中に、音のないものが少なくとも9曲あり、これがかなりの議論を呼んでいる。この音の聞こえない音楽トラックの話は、As The Apple TurnsというMacのファンサイトで今週に入って話題になっている。」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040206-00000002-cnet-sci

 このニュースに触れて、咄嗟に『何でも~』に出てくるワンシーンを思い出したのは、私ひとりじゃないと思います。

 あれは、アメリカのどの都市に若かりしマコト君が行ったときのエピソードだったかな? たぶん、ニューヨークだと思うのだけれども、どこかの酒場で、ある黒人がジュークボックスで曲を選んでいる。彼がリクエストしたのは、無音の曲。無音の曲にじっと耳を傾けるその男の姿に、マコト君は、アメリカの孤独を感じ取るのであった。

 ぜひ、原文をもう一度読みたくて、さっき講談社文庫の『何でも見てやろう』を注文したところです。

 yahoo!のこのニュースに教えられたのですが、当時、その男が聞いていた曲は、おそらくコレ↓じゃないかな。



 本の世界って楽しいネ。今日1日だけでも、時代を超え、国境を越え、色々なところへ旅することができました。

 ……。

 最後に、私の本○チガイぶりをご披露しちゃいましょうかね。以下は最近1週間に注文した本のリストです。

●なぜか鹿島茂的世界が私を呼んでいる!
中公文庫『江戸職人図聚』三谷一馬 中央公論新社

『解説屋稼業』鹿島茂 晶文社
角川文庫『空気げんこつ』鹿島茂 角川書店
『成功する読書日記』鹿島茂 文藝春秋
文春新書『勝つための論文の書き方』鹿島茂 文藝春秋
『自暴自伝 ポンタの一九七二→二〇〇三』村上秀一 文藝春秋

●依存症のお勉強のついでに色々買い込むの巻
『どうしても「あれ」がやめられないあなたへ 衝動制御障害という病』ジョン・グラント 文藝春秋
ちくま新書『禅的生活』玄侑宗久 筑摩書房
光文社新書『人格障害かもしれない どうして普通にできないんだろう』磯部潮 光文社
文春文庫『赤目四十八瀧心中未遂』車谷長吉 文藝春秋

●昏睡状態の友達のことがどうにも気になって……
『昏睡状態の人と対話する プロセス指向心理学の新たな試み』ア-ノルド・ミンデル 日本放送出版協会
『私の看護ノ-ト』紙屋克子 医学書院
『人生を変える最強の資格230』朝日新聞社

●猫がらみ2冊+気になるあの人の新刊
『左腕の猫』藤田宜永 文藝春秋
『猫っ旅 上海からバリ島まで7000キロ』新美敬子 文春ネスコ
新潮文庫『幻世(まぼろよ)の祈り 家族狩り第1部』天童荒太 新潮社

●『何でも見てやろう』にオマケを2冊(全部文庫)
講談社文庫『何でも見てやろう』小田実
文春文庫『喪失の国、日本(にっぽん) インド・エリ-トビジネスマンの「日本体験記」』モ-ハンダ-ス・カラムチャンド・シャルマ 文藝春秋
文春文庫『脱サラ帰農者たち わが田園オデッセイ』田沢拓也 文藝春秋

 ふー。いくら稼いでもこれじゃキリがないねえ。





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最終更新日  2004年02月12日 17時04分17秒


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