にほんブログ村
子供の頃、お祭りで楽しかったのが、 的屋の口上 。
的屋 （ てきや ）とは、縁日や盛り場などの人通りの多いところで、露店や
興行を営む 業者のことで、 香具師 （ やし ）とか 三寸 （ さんずん ）とも
呼ばれます。
映画＜ 男はつらいよ ＞の主人公、 フーテンの寅 こと車寅次郎の生業で、
その口上も 映画の中で幾度なく聞いた事があると思います。
物の始まりが1ならば、国の始まりが大和の国、島の始まりが淡路島。
泥棒の始まりが石川の五右衛門なら、博打打ちの始まりが熊坂の長範。
はじめばかりでは話にならない、続いた数字が二。
兄さん寄ってらっしゃいは吉原のカブ、仁吉が通る東海道、憎まれ小僧が世に憚る。
仁木の弾正はお芝居の上での憎まれ役。
続いた数字が三つ。
どう？曲がったこの本、ね？
三、三、六歩で引け目がない、産で死んだが
三島のおせん。
おせんばかりがおなごじゃないよ。
京都は極楽寺坂の門前で、かの小野小町が三日三晩飲まず食わずに野垂れ死んだのが
三十三。
とかく三という数字は、あやが悪い。
続いて負けちゃおう。
この黒い本。
色が黒いか黒いが色か、色が黒くて食いつきたいが、わたしゃ入れ歯で歯が立たない。
色は黒いが味見ておくれ、味は大和の吊るし柿。
色が黒くて貰い手なけりゃ、
山のカラスは後家ばかり。
続いた数字が四つ。
四谷赤坂麹町、ちゃらちゃら流れる御茶ノ水、粋な姉ちゃん立ちしょんべん。
白く咲いたが”ゆり”の花、四角四面は豆腐屋の娘、色は白いが水臭い。
一度変われば
二度変わる、三度変われば四度変わる。
ね？淀の川瀬の水車、誰（たれ）を待つやらクルクルと。
続いた数字が五つ。
ごほん、ごほんと波さんが磯の浜辺で「ねぇあなた」。
昔武士の位を禄（ろく）
＜六＞と言う。
かの後藤又兵衛が槍一本で六万石。
ロクでもない子供ができちゃいけないというので、教育修行の一環としてお父さん、
買って頂きましょう、この絵本。
どうです？ね？真っ赤な表紙。
赤い赤いは何見て分る、赤いもの見て迷わぬものは、木仏金仏石仏。
千里旅する
汽車でさえ、赤い旗見てちょっと止まると言うやつ。
七つ長野善光寺、八つ谷中の奥寺で手鍋さげてもわたしゃいとやせぬ。
あなた百までわしゃ九十九まで、共にシラミのたかるまで。
さぁー買い手がなかったら、わたくしこれで家業三年の患いと思って諦めます。
浅野内匠頭（あさのたくみのかみ）じゃないが腹切ったつもりで負けましょう。
ね？これで買い手がなかったら、右に行って上野、左に行って御徒町、西と東の
泣き別れというやつ。
ね？角は一流デパート赤木屋黒木屋白木屋さんで、
紅白粉（べにおしろい）付けた
お姉ちゃんに下さい頂戴で願いますと、
六百が七百くだらない品物だが、今日は
それだけ下さいとは言わない。
どう？
タダでやっては義理が悪い。
ね？はい、僅かの二百だ!!
これで買い手がなかったら、しょうがない。
今日はこじきの行列だ！
ほら、持ってけこじき野郎!!
同様な露天商の口上で有名なのが、 バナナのたたき売り
。
台湾から大量に輸入されたバナナが、陸揚げされたのが 門司港
。輸送中に
変色や傷が
ついたものを、換金の為に格安で 露天商
が引き取ります。
それを、早期に処分する必要から、30～40の露天商が門司港に軒先を並べ、
当時の
風物詩
となったそうです。
(^^♪ 黄色のお色気着いた頃
バナナ市場に持ち出され
一房なんぼのタタキ売り
サア～買うた、買うた！！ (^^♪
この＜ バナちゃん節
＞で始まり、威勢のいい売り文句で商品を売るのを
＜ 啖呵売
＞ともいいます。時代変遷の中で現実の商売としてよりも、
伝統芸能
の
継承として、残されて欲しいものです。
日本ブログ村ランキング参加しています
下の画像を応援クリックしてね。
↓
にほんブログ村
