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2006.08.05
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カテゴリ: 手紙
深夜と早朝の真ん中辺りで、

新鮮な血流を求める衝動に
突き動かされて、靴を履けば
漆黒と群青の世界を
支配したような錯覚に陥るまで
ほんの数分とかからなかった。

こんな街中でも、
入れ替えが済んだばかりの空気は

自分の足音だけを道連れに歩く、歩く。
いつもは待ち遠しい朝刊の配達。
そのテールランプと吐き出すガスが
今日ほど野暮なことはない。

誘蛾灯のようなコンビニエンスの灯、
働き者が夢遊病のように吸い込まれる。
岐阜の山奥、深夜のドライブ、
突如として開ける郡上八幡。
郡上踊りの昼夜逆転、非日常の生。
白日夢のようにはしゃぐ子供たちも
さんざめく笑顔もそこにはないけれど。


教材作りに行き詰っていた筈のさっきまでを
そ知らぬ顔でやり過ごした。
一言たりとも取りこぼさないように踵を返す。
目高のような言葉たち全てを掬すべく。

うっすらと滲むのは汗とあせり。

振り返れば邪魔する灯りも音もない。
蛮勇の引力には抗しがたく
小船から海中へ、えいやっと跳び込むように
大路に敷かれた一本の白線の上を歩く。
真っ直ぐ歩く真ん中の快感と
時々ふりむく臆病の気が交差。
時の支配者は小心者。

遠くから、朝一番の情報配信の明り。
曲がれよと念じた通りに左折する。
一直線にど真ん中を独り占めした
束の間の、僕は王様。
もうひとつの車線が合流するまでは
僕だけの人生・・・life。

うたかたの戯れに照れ笑いを浮べ
波音のする方向へ曲がれば城門はすぐ。
不意に横切る黒い影は犬のそれ。
どこかへと消えていく。
わかったよ。わかったよ。
黒い犬ともワルツを踊る
里親探しはつづけるよ、
と口にしてみた途端、
朝がもう、来ていた。




今日も里親募集中☆
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Last updated  2006.08.05 14:01:22
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