大きくなあれ
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もうすぐ半年が経つ。 もう二度と立ち直れない、と思っていたけれど、少しずつ、少しずつ、私の気持ちも落ち着きを取り戻してきたみたい。夜、ベッドの中で泣くこともなくなった。一日中「あの光景」が頭の中をグルグル回ることもなくなった。家の中には、あなたの持ち物だったもの達がいっぱいある。冷蔵庫に張り付いた、動物たちのマスコット。パソコンの横には、眼鏡ケース。食器棚の中には、あなたが愛用していた食器たち。玄関には、娘が昨日履いていたあなたのブーツが並んでいる。娘の部屋には、あなたの部屋がそのまま引っ越してきたのかと思わせるほどの家具たち。最初はそのどれを見ても、その向こうにあなたが見えて、涙があふれて止まらなかった。思考がどんどんあの日に戻って行って、そのまま止まってしまうような。でも今は、そのどれもがこの家にしっくりなじんでいる。そのどれを見ても、涙を流すことはなくなった。でもそれは、私の心が「そこにあるもの」と認識したものたちだから。不意に現れる、あなたを思い出させるもの。それに対抗できるだけの私には、まだなれない。Wii fit。やったことがある人なら知っているはず。始めるときにボード(名前があるのかな?)が話しかけてくる。「昨日はどうしたんですか?」とか「毎日頑張ってますね」とか。それが「最近○○さんを見ませんね」とあなたの名前が不意に飛び出すとき。うちに来た時「わ~!これやってみたかった~!」と、嬉しそうに登録してたんだよね。いろいろなゲームに挑戦して、声をあげて笑っていたね。不意打ちを食らって、私の心がギューっとなる。そして涙がこぼれる。再放送していた「スローダンス」を録画したまま、見る時間がなかなかとれなくて放置していた。それを、数日かけて見た。昨日見た話の中に、鹿児島土産のさつま揚げを食べるシーンがあった。それを見た途端、心臓をゴム手袋をはめた手でわしづかみにされたような、息が止まりそうな、そんな状態になり涙があふれ、声を出して泣いていた。あなたが死の一週間まえに出かけた地から、私に送ってくれたものとそっくりだったから。不意にやってくるものに、まだまだ対処できないでいる。
December 1, 2010
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