映画は最後まで観る子のブログ

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2022.04.06
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​​ ​これはどちらも狂ってどちらも賢い二人の男の物語!​​​






​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​Netflixにある映画の中から、 これぞ! っていうのを見つけるのは実に困難。


だから最近はNetflix制作ではないものをチョイスして観てる笑



これもその一つ。


特に前情報はなかった。ただ、 あー ショーン・ペン といえば、最近何かと話題だなー とかぐらいしか思わなかったし、 メル・ギブソン に至っては、 「このヒゲモジャのおじさん誰?」 から始まり、中盤ぐらいまでは完全に ハリソン・フォード だと思い込んで見ていた。我ながら失礼すぎる笑


ちなみに実話を元にている作品らしい。







お話は 実に 70年あまりをかけて編纂された 、世界最大の英語辞典 がいかにして完成したのか、というもの。英語といえば、世界で最も使用されている言語。その英語のちゃんとした辞典を編纂するため、有象無象の気難しい学者連中の前で 白髭の学者マレー が、言語に対する思いを熱っぽく語り始めるところから物語は始まる。 マレーは貧しい出自ながら、その熱意だけで言語学者を名乗る男。 一つの単語や意味も見逃すまいと、中世の古文書から、人々が日常的にやりとりしていた他愛無い手紙、語り継がれる名著などから引用を網羅すべく奔走するが、他国との競争や国の威信がかかった一大プロジェクトに鼻息あらい他の学者たちからは理解されない。そんな中、行き詰まったマレーのもとに、一人の博士から手紙が届く。その人物は 医者のマイナー。 現在とある事情で獄中にいる彼はマレーに自身の膨大な知識を貸し、やがて二人は盟友と呼べる間柄にまでなっていく、、



的な、わりとハートフルなお話。


タイトルが博士と狂人だから、シニカルでダークな雰囲気かといえばそうでもない。





まあ、正直、 なんか最初からどんよりと暗い話にはならないだろうなとは思ったよ笑






物語の冒頭、過去のトラウマから強烈な幻覚や幻聴に見舞われていたマイナーは、誤って一人の男性を殺害してしまう。しかも、 男性の妻の目の前で! この件が元で、マイナーは精神病院に移送されるけど、彼は間違って射殺したことをとても悔いている。 「すまなかった、すまなかった」 と何度も謝っていた。この時点で、マイナーが根っから狂っている人物には見えなかった。優しい人なんだとわかる。当然かもしれないが、その後未亡人となった女性イライザや子供たちに惜しみない援助をしてるし。




この映画って、 マイナーが良くも悪くも魅力的に描かれていたと思う。




イライザと対面して子犬のように震えるマイナー も、 自身の弱さや優しさから軍医時代に経験した出来事で自分を責め続け、幻覚に見舞われるマイナー も、 そんな正気のない日々から水を得た魚のように、少しでもマレーの力になろうと必死でペンを走らせるマイナー も、、




まあ、なんか一つ腑に落ちなかったのは、なぜ マイナーがあんな熱心に引用検索のボランティアをしようとしたのか 謎だったけど笑



雷に打たれたみたいになってなかった、彼?笑




見落としてただけかなー

なんかすごい 唐突にマレーに手紙書いてた けど笑



何が彼をそう駆り立てたのかが謎すぎて、 こっちは全然ついてけなかったわ、マイナーよ​






で、かたや 言語学者マレー の方が博士なのかといえば、 実際はそうじゃない。


マレーは仕立て屋の息子。忌憚ない言い方をすれば、本来なら学に接する機会がある身分じゃない。(この当時の感覚的にはね。元にイライザは識字能力がなかった) マレーは類まれな情熱で言葉に向き合い学を得た が、博士号のないいわば 自称学者 にすぎない。言葉の魅力に取り憑かれ、狂ってしまった彼も一人の狂人だった。それに比べて 現在絶賛狂人中のマイナー には歴とした学があり、精神病院の院長の話では 立派な家柄の人物 だと語られていた。





この題通りに行くと、いったいどっちが博士でどっちが狂人なのか、、?



個人的にはどちらも狂人であり、どちらも博士であるって感じかな。





あと、 看守のマンシーさんがいい人すぎる笑





結局、 悪いのは院長だけだったかなー 最初はいい人づらして、患者の嫌う 「治療」 という言葉は使わず、マイナーの尊厳や意思を尊重している風を装いながら、実は 「マイナーが狂っているのを見ていたい」的な男 だった。多分、この映画の中で一番狂ってるのはこの院長かも。マイナーとイライザがいい雰囲気になったところで、子供たちとマイナーを対面させて、父親を殺した男を前に長女がマイナーをぶっ叩いた瞬間、 あの院長はニヤッと笑ってたんだよ!! してやったりてきな感じで!!! その時、あーこいつ全然いい奴じゃないわ、絶対にマイナーのためになるような人間じゃないわ、と思ったわ、マジで。



おそらく家柄も良くて医者で学もあるマイナーが狂ってるのが楽しいのか?そんな稚拙な優越感的なことなのか?


間違いを犯した犯罪者がイライザと恋仲になるのが許せないのか?



この男の企みで マイナーの精神は破壊された けど、最後に彼を救ったのが イライザの愛 、と マレーの友情 なんだよね。月並みだけど、イライザがマイナーの手を握って語りかけるのはいいシーンだった。




ちなみに チャーチルとかイギリス王室 が出てくるのは最後だけ。


マイナーをどうやって精神病院、もとい狂った院長のものから救い出すのか散々みんなで考えた挙句、使ったのがチャーチル。 それはマイナーを国外退去させ、アメリカに移送するという方法。 こうすればマイナーはアメリカには行ってしまうけど、自由の身になれる。


マイナーとマンシーが新天地に旅立つのを見送った後、マレーはまた編纂の仕事に戻る。この時の彼が冒頭と違う部分は、 英国王室直々の編纂者に任命されたこと 、そして その功績から念願だった博士号が授与されたのだった。






特に悪徳院長が罰せられる描写はなかったけど、まあそういうもんだよね、、


別に勧善懲悪の映画じゃないし。



後味悪い気もしなかったな。それぞれがそれぞれの新天地で、これからも生きていく感じで良き。







実在の人物、ジェームス・マレーを演じたのは冒頭で書いてたように、 ハリソン・フォード ではなく メル・ギブソン 。好きこそ物の上手なれ、みたいな人物。 ある意味天才である意味狂人。 70年を費やして完成したオックスフォード英語辞典の編集長。髭がありすぎてまじ誰状態だった。そんなマレーに力を貸した、もう一人の天才であり狂人ウィリアム・マイナー役に ショーン・ペン 彼も実在の人物でちゃんとお写真まである。なにがって ショーン・ペンの演技が素晴らしすぎて完全にマイナーの魅力に心打たれる映画だった。 心が優しいんよね、マイナーは。だから過去の自分をずっと責めて、ずっと幻覚に苛まれているんだよ、、 その優しさがイライザに通じたのが救いだった。そして頭脳や知識と情熱はマレーに通じた。 いい関係性だったよ。 夫殺しのマイナーの贖罪に葛藤する未亡人イライザ役は ナタリー・ドーマー 。あまり知らない女優さんだけど素晴らしいの一言。夫亡き後、一度はつっぱねた支援と引き換えに、元凶であるマイナーと向き合うことを決めた 勇敢な女性。 彼女の意思の強い視線がマイナーを変えたんだよ。本作の良心マンシーさんは エディ・マーサン 。wiki見たら、見てそうで見てない映画ばかりだった。マンシーさんがマイナーの身元引受人になったから安心かな笑 まじマンシーさんがいい人すぎ。





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最終更新日  2022.04.06 15:30:12


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