取引先の社長に「会社をもらってほしい」との相談をされた帰り道、一人車の中で今後の販路について根拠の無い盛り上がり方をしていた・・・
そう、本当に恥かしい話だが、特許品を持とうが、工場を持とうが、肝心要、大切なのは、それを買っていただく”お客様”はどこにいて、いくらで何時買っていただいて、さらに続けて買っていただくという流れは全く出来て(考えて)いなかった。
こんなこと、普段から自分に言っているのに・・・テレビや雑誌で破産した方々を見て、理由などを記事で読んだりすると「そんなに世の中うまくいく分けないのに・・・」なんて独り言を必ず口にしていたのに、自分のことになると、こうも変わってしまうとは。
そんな恥かしい気持ちのまま(もちろん当時はそんなこと全然思っていませんでしたが)何日かごと細かに先方の社長さんと会うようになっていました。
何回か打ち合わせを重ねた後、具体的に話をしましょうと言うことで、お昼に食事でもしながらということで、会社の近くのレストランで昼食を一緒にした。
その時に私のほうから「現在の売り上げと、取引先、仕入先、月次決算など一覧できる書類を持ってきてほしい」とお願いしていましたので、先方の社長さんも「わかりました」と聞いてくれて持参してくれました。
・・・本当は過去3年間の決算書を見せていただき、在庫の確認、売り掛け、資産、保険債権など細かく聞かなければいけないところなのですが、甘々な私は、いきなりそこまで言うのは・・・などどカッコをつけていて、話がうやむやになっていたんですね(工場がほしい、特許製品がほしい、自分の欲で頭がいっぱいだったため)。
待ち合わせのレストランに着くと、先方の社長さんが待っていて挨拶を交わし、席に着いた。
早速見せてもらった一覧表を見て、私が最初に言った一言が全てだったんだろうな・・・
「これ・・・社長給料どこからもらってるんですか?」
ウェイトレスさんが註文を取りに来にくいテーブルになってしまいました・・・
続きます。
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