脊髄刺激装置(SCS)と気分変調性障害のメンテナンスノート

PR

×

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

HメディアクリエイターAT

HメディアクリエイターAT

フリーページ

2025.07.19
XML




脊髄刺激装置は低周波治療器を体内に埋め込んでいるようなものと書いた。
これは健常者向けのたとえ話であるが,仕組みとしては心臓のペースメーカーとよく似ている。

ただ,心臓のペースメーカーは心臓の動きを助けるものであり,生命の維持に欠かせないものである。
一方,脊髄刺激装置は痛みの緩和には貢献するものの,痛いからといって生死には直結しない。

痛みというのは多分に主観的なもので,客観的な指標がない。
高血圧症なら血圧,肝機能障害や糖尿病なら血液検査で評価できるが,検査で痛みを評価することが事実上できない。
疼痛でも神経系の検査(神経伝導速度検査など)で,ある程度評価することが可能な場合もあるが,神経障害性疼痛の有無や程度を客観的に評価,そして証明する手段がない。
風邪による頭痛でさえ,血液検査のCRPが反応するのに,原因不明の疼痛の場合は,せいぜい「フェイススケール」がある程度なのだ(これも主観的なものでしかない)。



下肢の可動域が維持されているというのはありがたい反面,障害認定されないという不利益がある。
心臓のペースメーカーは命にかかわるが,痛みがあっても死なないでしょ,という理屈らしい。

私だって,事務職20数年,介護送迎(介護タクシー)5年以上の職歴があるから,事務職でも介護送迎でもそれなりのレベルの仕事をする自信はある。
しかし,疼痛のため,8時間座っていることができない。痛みの重い日もあれば,軽い日もあるから,何時間座っていられるかは当日にならないとわからない。
しかも,オピオイドを服用していると便秘になるので,時々下剤を服用する。なるべく,休みの前の日に飲むようにしていても,翌々日の勤務中に便意を催すことがある。
幸運なことに,実車中(お客様が乗っている状態)にトイレに行かせてもらったり,トイレが原因で迎車時間に間に合わなかったりしたことはないけれども,公園のトイレに救われたことは幾度かある。
公園のトイレは汚れている場合が多いので,小用はともかく,個室は利用したくないのだが,手近なところにスーパーや公共施設(図書館や出張所)がないときは利用せざるを得なかった。

さらに幸運なことに,私は離婚しているので配偶者がいない。子どもも作らなかったし,両親を看取っているから,扶養家族もいない。これを幸運と言うのかどうか議論はありそうだけれども。
要するに男一人が食っていけるお金があればよいのである。自宅は持ち家だし,根っからの貧乏性(ケチ?)なので,貯金はガッチリ貯めてある。どうしても経済的に行き詰まったら,自宅を売却するという最後の切り札で生き延びられる。

これが家族持ちだったらどうだろう。
私の周りの同世代は,中高生の子どもを養っている友人・知人が多い。成人していない子どもがいて,この状態になったらと思うとゾッとする。寛解しているうつ病が再発するか,アルコールに逃げるか,精神的な平穏を保つことはできないと思う。


「家族がいたら精神的に楽なのでは?」と思う方もいらっしゃるだろうけれども,私はまったく逆。「家族に心配をかけるのがとてつもなく苦痛」なのだ。自責思考の傾向がある方なら共感していただけると思う。

家族の前で「痛い」と言ったり,痛そうな仕草を見せたら,家族は心配するだろう(同居人との関係が極端に悪化しているレアケースは別)。それでは,家族にとっても私にとってもストレスだ。
足が痛かったら「痛えなあ,チキショウめ」と独り言を言える生活環境だからこそ,精神的に健康でいられるのである。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2025.08.31 12:13:36
コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: