何事も速攻の構えが大切。アメリカはオバマ政権になって新しい政策展開への期待が大きいし、また手を打ち始めた印象を与えた。それがさらなる期待を呼ぶ。結果、NYの市場に反映し、昨日は200ドルを超える上げになった。
中国もこの2週間景気刺激策が相次いで発表され、旧正月の市場休止期間が明けたのを受けて市場に反発の勢いが反映された。結果去年の秋ごろの相場の2200ポイント弱まで上海の株式指数が戻った。中国は経済の成長率が下がると社会不安を呼びかねないとの恐れから政権は真剣に景気刺激に着手している。あれほどの格差社会で下層の人たちは経済成長がなければ生活自体が破綻する。だからすぐに社会不安を呼ぶ。
現に、去年の秋から世界の景気急ブレーキを受けていろんな工場で操業中止とか減産が蔓延していた。この旧正月も失業することがわかった人たちが一杯いたようで、これを放置すると大変なことになることは火を見るより明らか。だから、いろんな手を打ち始め発表された。それを受けての市場の反応。まあ、あの国だからどこまでが市場でどこからが政府の操作なのかは少々不分明だけど、上がったことに変わりはない。
そもそも中国はあの巨大が人口があり、そのうちまだ半分以下しか「近代社会」に組み込まれていない。まだまだ成長余力があるということ。それは人口の圧力と裏腹ではあるけれど、まだ多くの労働力が稼働するのを待っており、それが消費・需要に組み込まれる時が来る。それが成長というものだ。
同じくアメリカもまだ人口は成長基調。あそこは移民が多く、今もってその流入力は減っていない。アメリカって、サービスがいまいちだとか、顧客への配慮が足らないとか、物つくりの品質が問題だとかいろんな問題が指摘されるけれど、あれほどの移民希望者が絶えない魅力をもった社会であり続けてきた。それが成長力だし、それなりの政策を打ては効果も出てくるということなのだろう。日本ほどのフンづまりの状況ではないのでしょうね。
もともとアメリカのサブプライム・ローン問題から発生したこの不況なのに、何故か日本の方が本格的な風邪から肺炎になったような感じ。そして問題は深刻化の一方。やっぱり何か抜本的なコース・チェンジをしないとあかんのでしょうな。政治をはじめとするリーダーシップの確立と新しい指針の確立。これがない限り、相場は反転しないのではないかと見えます。それにしても麻生さんの迷走ぶりはあきまへんなあ。
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