PR
5年生になってから。 火曜日と金曜日、
18:00~20:00までの剣道教室。
先生に居残り特訓を申し込んだ。
そして、月曜日、水曜日、金曜日、
朝6:00~7:00まで、警察署の朝稽古。
大人の人にまじって頑張った。
全て、団体戦で優勝するため。 初めは僕一人だった居残り特訓。
6年生になるころには、気づけば、5人の同級生がいた。
6年生になって、僕は主将を任された。 先生が仕事で来れないときも、
50人を越える人数の指揮をとり、先生が来るのを待った。
稽古の終了時間まで、先生が来れないときもあった。
副主将と同級生が、下級生がだれないように、
手伝ってくれた。
僕は、M先生が言ったこと、だんだん実感するようになってきた。
初めは、自分一人でなく、団体戦で優勝すること。
ただそのためだった。
が、このころから、 このメンバー、このチームで優勝したい 。
そう思うようになった。
それから、3・4ヶ月後の試合。
なんとか、団体で、決勝戦までくることができた。
先方から副将まで、2勝2敗。
大将の僕に、チームの優勝はかかる。
緊張なんてしなかった。
とにかく必死だった。
今まで、メンバーと頑張った猛稽古、居残り稽古。
個人戦のときのような、自分の勝敗なんかどうでもよかった。
とにかく、このメンバーで優勝したい
ただ、それだけだった。
気づいたら、大歓声! メンバーも、親御さんたちも、
そしてM先生も!
みんなが立ち上がり、大歓声と大拍手!
(書いている今も、涙が出そう・・・)
団体戦、初優勝!
M先生を見ると、いつも怖くて鋭いあの目から、
ポロポロ涙が流れている。
「よくやった、よくやった。優勝おめでとう!」
目を真っ赤にしながら、声は震えながら、僕の肩をたたいた。
自分が強くなって、相手を倒すのが剣道じゃない。
自分が自分と戦って、
その姿勢で、人の心を動かすのが剣道。
M先生。 僕は一生忘れません。