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「選ぶ意識」の大切さを学び、2社目の入社試験に挑んだ。
その塾は、県外にも幅広く教室展開している、大手塾だった。
試験会場になった校舎は、
校舎というよりは、立派な企業のビルという感じだった。
オフィスフロアである2階で受付を済ませる。
その日の受験者は、僕、1名だけでした。
接客用のソファーで、しばらく待つように言われたので、
腰を下ろして待ちました。
そのフロアは、ドラマの中に出てくる一流企業のオフィスのようで、
そこで仕事をする人たちの姿は、「企業戦士」
という言葉がぴったりだった。
一瞬、その雰囲気に圧倒されそうになったが、
ここで、1社目で学んだ「選ぶ意識」が役にたちました。
いかん、いかん、選ぶためには、しかっり見なきゃ。
そのフロアに入ったすぐは、
「かっこいい~!」という印象を殆どの人が持つと思う。
僕もそうだった。
が、よ~く見てみると、あることに気がついた。
顔、そこで仕事をしている人たちの顔である。
体の動きは、テキパキと非常に機敏で、
確かに目を見張るものがある。
が、顔が怖い、いや怖がっている?
何というか、何かに追われているような顔に見えた。
すると、それとは違う様子の人が目に飛び込んできた。
ものすごい目つきで、他の人を見渡しているのである。
一瞬、その人と僕も目が合い、
「こわっ!」と目をそらしたくなるほどでした。
見張ってるんだぁ~。
なるほど、見張られてるから、
みんな、あんな顔になるんだなぁ~。
しばらく、そんな観察を続けていると、
筆記試験を行うということで、
5階の教室に誘導されました。
僕は、生徒用の机で筆記試験問題を解く。
担当者は、黒板の前の教卓で、
何か資料を必死に読んでいる。
気になる、非常に気になる。
早く問題を解き終えて、
まだ解いてる振りして、隙を見て、覗いてみた。
○○○○マニュアル1
あぁ~、なるほど、マニュアルね。
何のマニュアルだろ?
疑問に思ったまま、筆記試験は終わった。
「 次は、課長面接と部長面接です。
このまましばらくお待ちください。」
10分ほど経って、先程の担当者がやってきた。
手には、同じ資料を持っている。
「 はい、私は、○○課、課長の○○と言います。
それでは、面接を始めます。」
質問された内容は詳しく覚えていないが、
ごく一般的な質問だったと思います。
ただ、印象的だったのは、
筆記試験のときに彼が必死に目を通していた、
マニュアルを見ながら質問し、
僕が答えた内容を記録していたことです。
僕の答える内容よりも、
記録することの方を重要視しているようでした。
なるほどなぁ~。 オフィスで見た顔と同じってことかぁ。
その後の部長面接も、同じ印象を受けました。
その日はそれで終了。
後日、結果が電話で報告され、
良ければ、最終社長面接ということだった。
2社目の入社試験で感じたことは、
「選ぶ意識」は、「見る目」を養うということ。
1社目より、社屋、社員、社員の顔といった、
様々なことに目が行くようになり、
目にしたことから、
「なぜそうなのか?」を考えるようになった。
会社を「選ぶ」ためには、
その会社を知る必要がある。
その会社を知りたければ、
資料に目を通すだけじゃなく、
その方針を決定する社長を見ることだけで も なく、
そこで働く人や、環境をよく観察することからも、
知ることができるということ。
2社しか入社試験を終えていませんでしたが、
この時点で、就職活動を始めたばかりの僕と比べると、
世の中の見え方が、随分、違ったものになりました。
つづく・・・。