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Sちゃんが高校に合格してから1年余り過ぎたころ、
Sちゃんと仲の良かったYちゃんが塾に顔を出してくれました。
先生、Sちゃんがヤバイよぉ。
高校辞めたいって言ってるよ。
エェーーーーーーッ!
どうした? 何があった?
英語が全然わからないって。
学校の授業についていけないって。
この間のテストも20点くらいだったみたい。
私が通ってる高校よりも、
Sちゃんの高校はレベルが高いのはわかるけど、
たぶん、今だったら、私の方が英語の力は上だと思う。
もう、言葉が出てきませんでした。
頭の中で、 全部覚えればいいじゃん!
という彼女の言葉が駆け巡ります。
彼女のあの言葉を、
どうして真剣に考えてやれなかったんだろう?
今、俺が必死になってることって、何なんだ?
ただ単に、生徒の見た目の点数を上げて、
『俺のテスト対策受けると、テストの点が上がるだろ?』
『俺って、すごいだろ?』 そう示したいだけじゃないか!
お前は、志望校さえ合格すれば、
その後、生徒がどうなってもいいのか?
じゃぁ、何のために塾講師になったんだ?
生徒の未来を明るくし、幸せな人生を送る手助けがしたくて、
塾講師になったんじゃないのか?
そしてそれをお前が幸せに感じるから、
塾講師になったんじゃないのか?
お前に教えてもらったSちゃん、
未来が明るくなってないじゃないか!
それでお前はいいのか?
それを続けていていいのか!
僕の中の、もう一人の自分が、僕を猛烈に責めました。
それから1週間、考え込み、自分なりの答えを出しました。
僕は、社長や上司の期待に応えようと、
ただ、それだけにこだわり、
僕の中の最も大切なものを、
もう少しで完全に無くしてしまうところでした。
見せかけだけの結果は、その場しのぎにしかならない。
(僕が結果だけにこだわれば、見せかけになり、意味がないということです。)
未来に繋がる結果でなければ、
僕が塾講師をやっている意味はない。
それから、僕の授業は変わっていきました。
それと同時に、僕の授業方針と会社の方針とのズレは
大きくなっていきました。
このブログを始めたころにも、
記事 に書かせていただきましたが、
この会社を辞めるという決断をするまでの1年間、
このズレに、本当に悩み、苦しみ、もがき、
その中で、自分が塾講師であるために、
最も大切なものは何なのか、
はっきりと見出すことができました。
はっきり見えたそのとき、僕は会社を辞めることを決めました。
あのときが、本当の意味で、僕の塾講師人生の始まりだっのだと
今、つくづく思います。
つづく・・・。
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