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辻井啓作

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 全国の多くの商店街が「シャッター通り」と呼ばれるようになって久しい。

 この家賃が下がらない状況、傍目から見れば、空いているくらいなら安い家賃でも貸した方が収入になると思うのだが、話はそれほど簡単ではない。多くの地主や大家さんは、物件をいくつか持っており、空いた店を安い賃料で貸し出すと、既に入居している店からも値下げを要求されるのである。全員に値下げするよりは、空いた店をそのままにしておくほうが都合が良い、ということもあるのだ。

 とはいえ、商店街全体や地域から見た場合には、空店舗はそれだけ店が減ることにもなるし、見た目から活気がなくなるので好ましくない。一般には空店舗の割合が2割を超えると、一気に半数くらいまで増えるとも言われている。また、空店舗はなぜか存在が目立ち、例えば全体の3割程度が空いている商店街では、半数以上がシャッターを下ろしているというイメージすら与えてしまう。
 容易に放置しておけない問題なのである。

 行政なども「空店舗対策」の必要性を理解し、それを埋める手立てに関しては補助金を出すなどの取り組みを行っているが、あまり実効性がないのが実情である。
 そもそも、空店舗を埋める方法は、極論すれば新しい借り手を連れてくるしかない。おそらくそのためには家賃の値下げが一番有効だろう。しかし、現状での空店舗対策は、空いた場所を休憩所やギャラリーに利用したり、小分けして貸し出したりという小手先の対応がほとんどなので、成果が出ていないのも当たり前かもしれない。
 余談だが、こうした「空店舗対策」の成功事例集というのが行政や関連機関から出されているが、本来的な空店舗対策の成功は新たな借り手を誘致することという前提に立てば、むしろ失敗事例集と呼んだ方がいいのでは、というのが街づくりや商店街関係者の一般論である。

 本日の企画は、その空店舗対策である。

 条件としては、簡易な内装でできる商売などを対象にし、正規の借り手が見つかった場合に1週間以内で店舗を明け渡すこと。家賃を滞納したり、居座ったりというようなトラブルがないように、契約は「街づくり会社」のような機関が空店舗を借りて、希望者に又貸しする形が良いだろう。
 これにより、大家は空いている期間もある程度の賃料収入を得ることができるし、またこの形態の貸し出しだと周辺の家賃相場にも影響を与えないだろう。商店街全体でも、空いている状態がなくなることで寂れた印象がなくなるので歓迎すべきことである。

 このことにより、新たなテナントを誘致するのにも役立つ。例えばディスカウント価格で店を借りて様子を見て、正規の契約をする場合もあるだろう。また、仮のテナントが集約に成功しているのを見て出店を検討するテナントも出てくるかもしれない。
 さらには、あまり大きな声で言えないが、とりあえず仮にでもよいので出店してしまうことで、正規の契約をする際に個別に交渉することが可能になり、家賃を低下させることもできるのである。

 これを実現する際には、仲介役となる街づくり会社等の機関の役割が重要になるだろう。その機関が信用を得ることができないと、わざわざ低い家賃で貸し出す大家がいないからだ。
 しかし、空店舗対策を小手先ではなく、テナントの誘致という正規の目的で行うのであれば、ぜひ取り組んでほしい手法である。






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Last updated  November 20, 2005 08:53:54 AM
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