ところが、困ったことが一つある。それは、例えば、NYのある日。冷たいビールを喉越しにゴックンと飲んだ後、おいらの側を通るウエイター(ウエイトレス)に大声で「ビールお代わり!(Another beer, please.)」と言ったとする。「すいません。私の係りではありません(Sorry, it's not my table.)」といって断られてしまうことが往々にしてあるのだ。
「何じゃ、こりゃ」と思っても、こういうときに限っておいらの席を担当するウエイターが側にいない!おいらは気が短い方ではない。しかし、パッとお代わりのビールが出てこないのはイヤだ。随分と時間が経った頃に間抜け目が「お代わりは如何でせうか(How about a ---)」なんて言いに来たりするのである。てやんでえ、タイミングを失したビールなんて飲めねいぜ。
特に、NYのような世界で外人に質問が出来るというのはウレシイものだ。そこで、再び、NYのある日。目星をつけた人物に聞いてみる。「これは一体何でせう(What is it?)」と。しかし、それが自分の担当外の場合には、判で押したように「分かりません(I don't know.)」という回答が平然と帰ってくる。自分の領分以外については知らないでも良いと彼らは思っているのだ。