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さすらいの天才不良文学中年
未来は予測できるか?(投資必勝法)
サルでも分かるデリバティブ 投資必勝法
本日は趣向を変えて、金融シリーズでいきませう。過去にミニコミ紙に掲載していたもの(サルでも分かるデリバティブ)ですが、ワードが開かなくて、最近やっと復元(再入力)したものです。それにしても、データの毀損は怖い。何かの記事で読みましたが、データは簡単に壊れることがあり、そうなると、修復不可能だそうです。おいらも対策を考えなくちゃ。
さて、下記米ドルは、200ドル札です。ん?こんなのあったっけ?
そう、実はフェイク(偽もの)です。NYのお土産やさんで売っていました。しかし、よくこんなのを許すよな~、アメリカという国は。
<第2回>未来は予測できるか?(投資必勝法はあるか?)
<押さえどころその1>未来の予測
未来が予測出来れば投資は必勝のはずである。また、リスクも予測出来れば投資は必勝となる。
このため、[当世マンハッタン事情]でお話した「リスク」(P.バーンスタイン著。日本経済新聞社)という本では、過去の学者がリスクをどう予測してきたかを延々と論じている。
この本のエッセンスをおいらが読者の皆様のために大胆に言えば、リスクの予測法としては、
(1)未来は分からないが、過去は分かる。過去を分析して未来を占う(未来は過去の鏡である)という方法と、
(2)これから起こることは、過去とは関係ない。過去を切り離して主観的な信念によって占う方法
とに大別出来、つまるところ、この二つの予測方法が過去ぶつかり合ってきたのである。
実は、この考え方は、現在我々が行っている投資理論と良く似ており、それには二つの方法がある。
(A)ファンダメンタルズ分析法・・・企業の財務内容や経営力、業界の競争力等の基本的な要素を分析していく方法(多くの真面目な投資家が採用している方法)=>上記(2)の考え方
(B)テクニカル分析・・・ファンダメンタル面にはお構いなく、特定の株式や市場の過去の実績に基づいたチャートを作成し、そのチャートを基に株価動向や循環性を探る方法(この方法も投資家に根強い人気がある)=>上記(1)の考え方
さらに、この二つの方法のほかに、(C)融合法として、(A)と(B)とを合わせて検討する方法があるが、この方法の大きな問題は、おそらく家庭の団欒が失われることになるとおいらは思うのである。
しかし、これらに対し、最近有力な説として、
(D)ダーツ法・・・株式欄等にダーツを投げて決めるという方法が挙げられている(結局は、この方法が一番当たるという人が多い)。
なお、このダーツは猿に投げさせるのが最良であるとの、近時この学説を決定付ける援護射撃も出てきた。
と言うことは、つまるところ(残念ながら)未来の予測法はないということになるのだ。
<押さえどころその2>賭け金倍増法
少し脱線してみよう。未来が予測出来なくても勝負に勝つことが出来る方法として名高い方法がある。それが、いわゆる「賭け金倍増法」である(この方法は、負けた場合に賭け金は取られてしまうが、勝った場合は賭けた金の倍が戻るという場合に有効である)。
まず最初は、1だけ賭ける(1は100円でも1万円いくらでも良い。便宜上1万円とする)。1万円賭けた場合、勝てば2万円もらえるので、1万円の得になる。次にまた1万円を賭ける(勝ったからといって、2万円にしない)。勝っている場合は、これをコツコツと続けていけば良い。
では、負けた場合はどうするか。やり方を変える。1万円を賭けて負けたら、2倍の2万円を賭ける。勝てば、2倍の4万円を貰えるので、1万円の得となる(4万円―最初に負けた1万円―元手の2万円=1万円)。
しかし、それもまた負けてしまった場合はどうするか。更に2倍の4万円を賭ければ良い(勝てばまた1万円の得)。とにかく、勝つまで賭け金を2倍にしていくのだ。いくら運が悪くても勝つときが来る。そのときに必ず1万円だけ儲かるのがこの方法である。例えば、5回連続して負けても(すった金は31万円)、6回目に勝てば32万円貰えるから1万円の勝ちとなる。
ところが、この方法には重大な欠陥がる。それは、資金が豊富でないと何時かは破綻してしまうということである。何故なら10回連続して負けた場合は、1,023万円の損が出ているので、資金がもし1,000万円しかなかった場合には、この方法は使えない。しかも、1,000万円も賭けて、儲けはたったの1万円であるため、資金効率が極めて悪い。
したがって、おいらの私見では、この方法で儲けるには、持ち金の1%程度稼いだところでさっさと止めるのがコツだと思う。1万円の1%は100円だが、1億円の1%は100万円である。1億円の札束を用意して、1を10万円として勝負し、100万円儲けたら引き上げるというのが上策である。
ただし、資金力があって初めて出来る芸当である。
<押さえどころその3>胴元に優る必勝法なし
こうしてみると、胴元に優る必勝法はないのかもしれない(脱線のしすぎ?)。
例えば、競馬を例に考えてみよう。胴元(失礼)が25%を寺銭とし、競馬場にいる人間全員が第1レースから持ち金の全てを賭けると仮定する。この場合、第1レースが終了した時点で、全員の手持ち資金の総額は75%まで減った計算となる(25%の天引きのため)。
続いて、第2レースも同様であると仮定すると、第2レース終了後の全員の手持ち資金の総額は56.25%まで減った計算となる(75%×(1-25)%=56.25%)。
第3レース以降も同じ様に繰り返すと、第3レースでは42.19%に減り、最後の第10レースでは、何と5.63%!までに減少することになるのである。これはすなわち、胴元に94.37%が入ったということと同じである。
ただし、これらの計算は全員が全額全レースを賭けた場合の(理論上の)話しであって、実際にはそんなことなどあり得ない。しかし、胴元が寺銭を取るということは、いわばこれに近いことが行われていると考えても不思議ではない。
う~む、おいらは悩んでしまうのだ。やはり、胴元に優る方法はないのだろうか。
今年の世界経済トンデモ10大予想
2012年の「世界経済トンデモ10大予想」である。
外資系金融機関の大胆経済予想は、年末年始の風物詩である。
某投信の社長がそれらの中でトンデモ予想だと思うものを取り上げ、日刊ゲンダイ(11年12月28日)に「ビックリ10大予想」として掲載されていたので、そのまま転載する。
1.ユーロが75円
2.日経平均株価が12,000円
3.小沢首相誕生
4.英がEUを離脱
5.富士山の噴火
6.ソフトバンクが携帯事業を売却
7.ソニー新社長に女性が就任
8.沖縄のカジノ特区決定
9.ロンドン五輪で男子サッカーが金メダル
10.サザンオールスターズ再結成
外資系金融機関の予想では、その他にも米アップルの株価が半分になるとか、コリア・ディスカウント(地政学リスクによって、日本株が暴落)、原油が1ドル70以下になる(現在は100ドル程度)、金価格が1オンス1,800ドルを突破する(現在は1,600ドル程度)などの予測もある。
ただ、これらの予測には同時に反対の相場を予測しているものもあり、サプライズ予想だけのものもあるので注意が必要である。
一つ云えることは、日経の今月3日付の株価・為替予想のように金太郎飴のような予想ではないということである。外資系金融機関の予想者は、それぞれが自分の信念に基づいて独自に予測をしている。
今年の上記日経のトップ企業の予想では、バラツキを期待していたのだが、やはり今年も昨年同様、隣ばかりを気にする予測であった。
それにしても、どうしてああいう風に日本の予想は判で押した様にほとんどが似たり寄ったりになるのであろう(だからと云って当たる訳では勿論ない)。アホらしくて内容を紹介する気にもなれないよ。日本はやっぱりダメなのかのぅ。
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