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美容院の中に、淇淇がいてて、おれの姿を見るなり喜んで小躍りする。
4人で火鍋の店に行き、遅い昼食を始めるんだが、淇淇は活け海老が動いて水を跳ねるのを怖がっておれの後ろに隠れる。
鍋が運ばれて来て、淇淇に「手伝って」と言うと、喜んでたどたどしい手つきでおれの鍋に食材を放り込んでくれる。
彼女のこんなに嬉しそうな顔を見るために、おれは台湾に来ているのだなぁ、とかみしめた。
食後はタクシーで桃園にある楽天球場に行く。
あいにくの雨だが小雨になり、試合は行われるらしい。
待機している間、おれは淇淇と存分に遊んであげた。全身汗にまみれるほど。
柔道の元立ちより遥かにハードだったが、おれは淇淇のリクエストにほとんど応じた。
なんせ、年末年始は会えなかったし、7ヶ月ぶりなんで。
台湾のプロ野球は初めて見るんだが、雨天のせいか観客数が少ないものの、熱気に溢れていた。
妹が応援団のようで、フリーパスだった。
観戦途中で雨が本降りになり、傘をさして観戦する。
おれは試合よりも応援団のトランペットとトロンボーンの方が気になってたけど。
ホステルには9時半までに戻って来てほしいと言われていたので、Tinaさんと淇淇の3人で先に球場を後にし、台北駅で別れた。
ホステルで預けの荷物を受け取り、チェックインしてセブンイレブンで弁当を買って食べ、シャワーを浴びてやっと一息ついた。