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2011.01.23
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カテゴリ: 日記・政治
ハイエンド市場の攻略法を準備せよ!

 今、海外市場の開拓で注目されるのは新興国。特に中国やインドを中心にしたアジア諸国だ。その時によく言われるのは、「中間層というマス市場をどう狙うか」。これまで北米や欧州に対して、最初はローレベルのモノで市場に入り込み、次第に「高品質・高機能・高価格」のモノに移行していった。長期間にわたるローからハイへの上昇戦術で、一定の程度まで日本製品は認知度を高めた。ところが、ある時から、このハイエンドへのアプローチがグローバル市場での普遍的感覚に目を向けない、「独りよがり」であると判断されるようになった。日本市場の特殊性ばかりに目を向けすぎた、と。それを日本の企業も強く意識した。

 アジア諸国の所得水準を考慮すると、これまでの先進国市場戦略とまったく違った発想で取り組まないといけない。そう認識するようになったが、「独りよがり」の反省は強く作用している。先進国市場での失敗の二の舞は回避せねば、と考えている。だから、大衆市場を把握することに注力している。

 これはこれで大切だが、ハイエンドを売るストラクチャー作りはどうなっているのだろう。昨年10月の当コラム「「マルちゃんする」とメキシコで独自解釈されたカップ麺」で紹介したように、寿司も高級市場から中間市場へ広まっていった。しかし、その逆を行くのはなかなか難しい。日本ブランドのファッション品を買った客が、所得が上がってフランスやイタリアのファッション購買層に移行してしまう…。そんな事態を、指をくわえて見ることがないように、事前にハイエンドの戦略を考えておく必要がある。

 渡辺氏曰く、「ハイエンドは大事です。これまでは、おカネを持ったら日本車をドイツ車に乗り換えるのがアジア市場での一般的な傾向でしょう。それを変えていかないといけませんね。例えば、インド人はヨーロッパの消費動向をよく見ています。それならば、日本企業はヨーロッパ市場でブランドを確立して、それからインドに持ち込む、といった発想が欲しいところです。マスの中間層が憧れる高いポジションを得ないといけないわけです」

要するに、ハイもミドルも両方視野に入れていないと行き詰る。ミドルの客は永久にミドルの客ではない。肝心なのは、ハイに上がる動きがどういうタイミングで生じるかの見極めだ。

 緩いネットワークで売る!

 日本ではメーカーや販社が社員を主体として営業部隊をつくる傾向が強い。しかし、ヨーロッパでは「レップ」あるいは「エージェント」が販売の根幹を成している。彼らは自分が持つ地域ネットワークを活用しながら、複数の商品を抱えて売り込んでいく。基本は歩合制である。鍋釜からベッドまで一緒に売り歩くこともある。もちろん、この制度ゆえの脆弱な点もあると思っている。だが、こうした商売のあり方が、日本とは違ったヨーロッパのビジネスパーフォーマンスを生み出していることも事実だと思う。

 クールジャパン事業のコアコンセプトである「コンテクストの中で売る」という観点で見れば、このエージェント制度という考え方は有効ではないか。1人が受け持つ担当がもっと幅広くならないといけないし、そうした一人一人がネットワークでつながっていくことも重要だ。



 「日本は今、海外ビジネスのプロデューサー的な人材が求められるのですが、実際にそんな人は多くいません。じゃあ、育成すればいいのかというと、それも難しい。もちろん、政府が顔を出しすぎるとおかしいことになります。だから、バラバラなネットワークを繋げるきっかけを作るとか、そこで起きた経験を広く伝えていく仕組みを作っていく。つまり、政府が触媒となり、みなさんが経験を増やす機会を提供することが役割だと考えています」

ローカリゼーションマップとの類似性!

 ビジネスは民間が作っていくものだ。でも、現状では、余裕のある企業があまりにも少ない。異業種と組んでコンテクストを作るには、個々のプレイヤーが持つ「糊しろ」があまりないわけだ。

 それでも、こうした企業群が外へ出て行かないと、日本経済は閉塞状況を打ち破れない。そこで、クールジャパンが、その一歩目を踏み出す環境を作ろうとしている。こう私は理解している。クールジャパンは今後、難航することもあろうが、その意図することは重要であり、取り組みを継続していかないといけない。





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Last updated  2011.01.23 16:51:29
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