福岡市個別指導学習塾慶應修学舎の記憶「石橋の思考」

福岡市個別指導学習塾慶應修学舎の記憶「石橋の思考」

2025.12.14
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カテゴリ: 偉人論
外資系金融マンとしてイギリスで働く、ある卒塾生と久しぶりに語り合う機会がありました。
彼は現在、ヨーロッパの金融の最前線に身を置きながら、日本という国を「外から」見ています。
その彼が、静かに、しかしとても重い言葉を口にしました。

「欧州から日本を見ていると、日本人の労働力も、サービスも、日系企業も、信じられないほど安くなっている」

その一言は、決して日本を貶めるためのものではありません。
むしろ、深い愛情と危機感がにじんだ言葉でした。

■ 欧州から見た「日本の若者」が置かれている現実

彼が続けて語ってくれたのは、次のような未来像でした。


労働市場に出た瞬間、非日系企業や非日本人の投資家に搾取される構図が、
これからますます強化されていく未来が、かなりクリアに見える」


この言葉は、胸に刺さるものでした。
なぜなら、私たちは長い間「いい学校に入れば安泰」「努力すれば報われる」という物語を信じてきたからです。


「高い教育水準を持つ、真面目で従順な労働力を、安価に供給する国」
として映り始めています。

■ なぜ「努力」が報われにくくなっているのか

日本の若者は、決して能力が低いわけではありません。
むしろ、勤勉さ・正確さ・協調性という点では、世界でもトップクラスです。

それでも評価が低くなってしまう理由は、とても構造的です。

・「賃金を上げにくい社会構造」
・「価格転嫁ができない企業体質」
・「英語や交渉を前提としない内向きな市場」

これらが重なり、結果として
「優秀なのに、安く使われてしまう」
という悲しい状況が生まれています。


「教育投資のリターンを、日本社会が受け取れていない」
のです。

■ 中学受験・大学受験は「無意味」なのか?

では、ここで一つの問いが浮かびます。
「中学受験や大学受験に意味はないのか?」

答えは、決してNOではありません。


学歴そのものが武器になる時代は、確実に終わりに近づいています。

これから問われるのは、
・「どこで学んだか」より
・「何を考え、何を生み出せるか」

つまり、
「自分の価値を、自分の言葉で説明できる力」
があるかどうかです。

■ 本当に必要なのは「搾取されない力」

彼との対話で、私が最も強く感じたのはこの一点でした。

これからの教育に必要なのは、
「偏差値を上げる力」だけではありません。

・「世界のルールを知る力」
・「自分の価値を適切に主張する力」
・「どの市場で戦うかを選ぶ視点」

こうした力がなければ、
どれほど優秀でも、静かに消耗されていく可能性があります。

■ 教育のゴールを、もう一度考える

中学受験や大学受験は、本来
「幸せに生きるための手段」
であって、目的ではありません。

もし教育が、
「良い学校に入ること」で止まってしまえば、
その先で待っているのは、安価な労働力としての消費かもしれない。

だからこそ、今こそ問い直す必要があります。

「この教育は、世界の中で自分を守る力につながっているか?」

■ 欧州からの視線は、未来へのヒント

彼の言葉は厳しくもありましたが、同時に希望も含んでいました。
なぜなら、現実が見えているということは、
「変えられる可能性がある」ということだからです。

日本の若者は、まだ十分に強い。
ただ、その強さを正しく使う「視点」と「環境」が足りないだけです。

教育の価値を、
「国内だけの物差し」から
「世界基準の視点」へ。

それが、これからの時代を生き抜くための、
静かで、しかし確かな第一歩なのだと、
私はこの対話を通して強く感じました。





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Last updated  2025.12.14 14:09:18
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