映画と英語の雑多な日々

映画と英語の雑多な日々

July 1, 2005
XML
カテゴリ: 洋画 ドラマ
ラスト サムライ 特別版-DVD-〔送料無料キャンペーン中〕

 ■監督 エドワード・ズウィック

 ■キャスト
  ネイサン・オールグレン : トム・クルーズ  勝元 : 渡辺謙
  氏尾 : 真田広之  たか : 小雪

 ■ストーリー   :★★★★☆  ■映像   :★★★☆☆
 ■音楽      :★★★☆☆  ■総合評価 :★★★★☆

-------------------------------
■コメント■
-------------------------------

舞台は明治維新後の日本。
文明開化の世の中、ざんぎり頭に廃刀令、地位のある人は洋装があたりまえ。

欧米の列強国に対抗するための「近代化政策」を推し進める中、
日本政府は帝国陸軍強化のため、南北戦争時の英雄である
ネイサン・オールグレン大尉(トム・クルーズ)を日本へ召集します。

オールグレンは南北戦争では英雄とあがめられたものの、自身が経験した戦争と
インディアン征伐の過去の亡霊に苦しみ、自分の信ずる道を見失い、
自暴自棄な生活を送っていました。

日本に来た当初のオールグレンの職務は帝国陸軍の強化。
しかし意に反して欧米化政策に反抗する勝元(渡辺謙)ら武士を鎮圧するよう命令されます。

インディアン制圧の時と同じように、またもや反乱軍を制圧する役目を担わされることに・・・。

戦うことに不慣れな徴収兵達を引き連れ、
(そりゃそうだ。平和な江戸時代、武器も持ったこと無い人々だもの。)
武士軍団と対抗するものの、最後の最後で勝元に囚われることに・・・。


しかし時代は彼らにとって「反逆者」のレッテルを貼り、 資本家達に担ぎ上げられた天皇は、
彼らを討伐するべく、挙兵を余儀なくされます 。




というストーリーです。

この映画、あたくしが見た中で3本の指に入るほど、泣けました。


他のハリウッド映画のように「感動的な台詞で泣かせよう、泣かせよう」としていないし、
「恋愛映画の引き裂かれる二人」を全面に押し出しているわけでもないんだけど、
うまーくストーリーに引き込まれ、最後はあちこちからすすり泣く声が聞こえました。
2時間30分あっという間。


ストーリーとしては、もうちょっと掘り下げるとわかりやすいところが何点かありました。

たとえば、

■オールグレンは南北戦争やインディアン制圧をどのようにとらえていたのか?


「罪の意識にさいなまれていた」とかそんなレベルではないと思います。
「罪悪感」というよりは、自分の生き方自身を見失っていたというか。
そこに至るまでの過程が、ちょっとわかりにくかったかな。

■オールグレンがどう考え、勝元たち「侍」の生き方に共感していったか


最初は「興味」だったと思うんですよ。
でもそのうち彼らの誇りだとか正義だとか、ゆがみの無いところに魅かれていったんだと
思うんですね。
それが、「彼らを観察しているオールグレン」の姿しかなくって、彼の言葉で表現するところが
ちょっと足りなかったかな。

でもこれらのことを逐一、映画の中で解説していったらキリがないので、
こういうのは解説本でも出してフォローしてほしいです。

私の通ってた大学では 「映画で見るアメリカ」 という講義がありました。
この映画なんて絶好の試験問題とかになってそう・・・。
「南北戦争時のアメリカ人の価値観を述べよ」とか
「オールグレンの真情の変化を述べよ」とか・・・。

もっともっと掘り下げて観たくなる映画だと思います。
うむ。観終わった後にこれだけ考えさせられたのも久しぶりだわ。


-------------------------------
■ここが見どころ! ■
-------------------------------

□同じ民族の戦い
この映画を見ている最中、南北戦争をモチーフにした 「グローリー」 という映画が浮かび上がってきました。

この映画を観ているときに強烈に感じたことがあります。
 「なぜ同じ民族なのに戦わなければならないのか!?」

戦争をモチーフにした映画は、ハリウッドのものは特にそうだけど善悪がはっきりしていて、
悪を倒すために戦う。
悪というのはたいてい「悪の枢軸国」ってやつで、同じ国ではない。

「グローリー」は人種差別が引き金となった、同じアメリカの中での戦争の話。
もう、常に「なんで戦わなければならないのか?」という思いを胸に、
クリネックスを半箱空けちゃうくらいに泣きながら観ました。

「The Last Samurai」はオールグレンを通してみる日本なのですが、ここでも同じ
日本人同士が戦っています。
「善と悪」「自国と敵国」 という風に対立関係が出来上がっていたら安心して観られる
のかもしれませんが、同じ民族が戦っている様子はとても切なさを感じて胸が痛かったです。

特に両者の戦争シーンは「もうやめて!」と思うほど切ない。

今の戦争ってボタン一発で相手に大打撃を与えることができるけど、 本当の戦争って
そんなものじゃない
と思うんですよ。
打撃を与えるほうも与えられるほうも「人対人」の戦い。

本来の戦争ってこういうものであって、ボタン一発やミサイル飛ばしてどうなるか見て、
だめならまた考えるのとは違う。
だから簡単に戦争を始めるなんて言えるんだろうな。と思ってしまいました。

ほんとにこの二つの映画の戦争シーンはすごいです。
「グローリー」も「The Last Samurai」も単なる戦闘シーンではなく、そこに向かうまでの
人間たちの描写がほんとにすごい。
とってつけたような恋愛や人情エピソードがないぶん、よけいに引き立っています。

「The Last Samurai」はビデオでいいや?と思うそこのあなた!
まずは「グローリー」を観て、南北戦争について少し学んだ後、「The Last
Samurai」を
お勧めいたします。
時代的にも同じ流れだしね。


で、映画を観た後にパンフを観たら、なんと「グローリー」は「The Last Samurai」と同じエドワード・ズウィック監督の作品でした!
あぁ。あたくしってば最近勉強してないから・・・。
やっぱりすごい監督だわ。と思ってしまいました。


-------------------------------
■ 英語の台詞 Check it out! ■
-------------------------------

さてさて、今回の要注目な台詞は、勝元とたかの会話から。
この映画は日本語の会話でも、英訳されて字幕となってでてきます。

場面は勝元とたかが二人でオールグレンの話をしているところ。
囚われの身となったオールグレンを、勝元は弟の屋敷に住まわせます。
その屋敷にはオールグレンに夫を殺された"たか"が二人の子供とともに住んでいます。

たかは勝元に「オールグレンと一緒に暮らせない」と、出て行ってもらうように伝えます。

たかにとってオールグレンは憎い相手。

映画の中で"たか"の心情は台詞として明らかにされてはいないものの、自分の子供たちと打解け、
優しい目を向けるオールグレンに対し、情が移ってしまうことを恐れたのだと思います。
それは「愛情」ではなく「情」ね。
最終的には「情」以上のものを感じるわけだけど、 そのときにはそこまではいっていない。

オールグレンを受け入れたくないが、受け入れることになるだろうという予感を感じ、
そうなる前に出て行ってもらいたいと勝元へ伝えます。
口争いをしているときにオールグレンが近づいてくる気配を感じ取る二人。
一瞬口をつぐんだ後、たかがこう言います。

たったひとこと「すみません。」(申し訳ありません、だったかな?)

そのときの英訳がまたいいんですよ。

「Forgive my weakness. (直訳:私の弱さを許してください)」

「すみません。」とか「申し訳ありません」となると 「I'm sorry.」と訳してしまいがちだけど、 この「Forgive my weakness.」って、もっと多くの意味を
含んでいるような気がします。

武士の妻である"たか"は凛とした女性。
世は明治となってしまった後でも武士を支え、不満を言わず、また、多くも語らない強い女性です。
武士を支える妻として、兄である勝元の決断に対し、どうしても耐え切れない不満を言ってしまうが、 それは全て己の弱さゆえ。

ただ「すみません」という日本語よりも、この3語のほうが "たか"の心の中の葛藤を的確に表現しているように思えます。

さすが戸田奈津子さん。 多くを語らず、言葉の少ない日本人の言葉を英語で補足していました。
日本語の台詞よりもこちらのほうがわかりやすいかも。


ということで、初めてのレビューはいかがでしたでしょうか?
総合評価が★×4なのは、もっとストーリーを掘り下げてほしかったというあたくしの
わがままでございます。

でもほんとうに映像はきれいだし、音楽も壮大だし、よかったですよ~。


↓「グローリー」はこちら
グローリー SUPERBIT ◆20%OFF!





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  August 9, 2005 09:25:38 PM
コメント(0) | コメントを書く
[洋画 ドラマ] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

×

Calendar

Keyword Search

▼キーワード検索

Comments

背番号のないエース0829 @ Re:あだち充 「タッチ名言集 ~ 西村勇 ~ 」に、上記…

Favorite Blog

おっちゃんトコ。 おっちゃん改さん
よっちゃんの好奇心… よっちゃん☆☆さん
La Rosa Negra ★chica★さん
ベティ333のブログ ベティ333さん

Archives

May , 2026
April , 2026
March , 2026
February , 2026
January , 2026

Free Space

設定されていません。

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: