さあ、いくわよっ!

さあ、いくわよっ!

2010年05月08日
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テーマ: 緊張した話(610)
カテゴリ: 緊張した話
寒い冬の日、中学3年生の私は、セーラー服の上に紺色のオーバーを着て山手線に乗り込みました。受験高校の下見に行くだけでしたが、つり革につかまり車窓から見えるいつもと違う景色に少し浮かれた気分になっていました。

その時、ポケットに入れていた左手に生温かいものが!!!

心の中では「ギャーッ!」と叫んでいたのですが
どうしていいかわからず、本当に緊張して木になったかのように固まっていました。

しばらくして、そっと目だけで隣を見てみると、
20代後半ぐらいのスーツに黒いオーバーを着た男が、車窓を見つめ真っ直ぐに立っていました。笑うでもなく怒るでもなくなんだろう、全く感情のない横顔。男はピタリと体を寄せると強く手を握ってきました。

「!・・・」

私の降りる駅のアナウンスが流れた時、急に呪縛が解けたように声が出ました。
「おりまーす」


その時、男はポケットから手を抜くとその駅に先に降りていきました。
私はもうその駅ではおりられません。
そのまま山手線をまわって帰宅してしまいました。

父に電車での出来事を話すと

「その男は気狂いだ!病気だ!精神病院にいれなきゃいかん!!」

と怒りまくりあまりの剣幕に(父を精神科に連れていったほうがいいのでは)とすら思いました。

後に私は そういう男を痴漢というのだ ということを知りました。





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最終更新日  2010年05月09日 15時14分56秒
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