うさぎの不養生日記

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2006年09月23日
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カテゴリ: 読書
名もなき毒


ある残暑厳しい日に、愛犬シロとのいつもの散歩の途中、コンビニに立ち寄った古屋明俊は、紙パック入りの烏龍茶を買い、歩きながらそれを口にした。その直後、唸りながら口から白い泡を噴き、手足をばたつかせ、のたうちまわり、そのまま絶命した。誰が見ても異様な死だった。彼が青酸カリ入りの飲み物による連続無差別毒殺事件の4人目の犠牲者の可能性があると報道されたのは、事件発生後3時間後のことになる……。しかし、やがてこの4人目の被害者を殺害する動機がある人間がいたため、事件は二転三転していく。

『誰か』で、ひき逃げされた父親を想う娘の力となり、その事件の真相を突き止めた杉村は、偶然から毒殺事件被害者家族(孫娘)の古屋美知香と出会う。その偶然とは、破綻した性格や行動から会社をクビになった元部下からの執拗なまでの嫌がらせであった。杉村が様々な事件で垣間見た、「名もなき毒」の正体とは?そして、古屋美知香の祖父を死に至らしめた毒の正体とは?(青酸カリという意味ではなくて)

この話では娘のお受験に際し、杉村一家(実は妻は今多コンツェルンの会長の愛娘)は引っ越そうとする途中で、シックハウス症候群などを妻が熱心に調べていたところでした。家の壁紙などに使われるシックハウス症候群の原因となる毒物以外にも、土壌の汚染なども調べた妻はそこら辺に詳しくなっている。この事件でも、こういう土壌汚染などの話が絡んでくる。…一生懸命調査して、その結果毒物がなくても、または土壌改良しても、いつの間にか、日常に毒は入り込んでくる…と締めくくっている。そして、毒で他人を汚染しても、自分の中の毒はどうにもならないのである…しかし、怒りから毒で他人を汚染せずにはいられない種類の人間がいることも事実である。

名前のついていない毒が周りの人間を汚染し、取り返しがつかない状態にしていく。そんな現実社会に、確かに存在する、文字通り名もなき毒について描かれた作品でした。現実にありそうで、怖い話でした。登場人物たちも生きていて、それぞれの人格を持って動いているのがよかったです。笑^^





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最終更新日  2006年09月23日 19時13分23秒
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