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May 23, 2013
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カテゴリ: 音楽
前回の書き込みでは初心者へのキーボード選定術をお送りしたわけだが鍵盤楽器も多種多様.
今回は個々の用途に合わせた鍵盤楽器の選び方についてもう少し掘り下げて書いてみようと思う.
尚,ここではシンセサイザーも鍵盤楽器というカテゴリーとして個別に紹介する.
※特殊な物理モデリングやベクターシンセ,サンプリングシンセ等は省いている


鍵盤楽器選定術
~用途別に選ぶコツ~
・クラシック派⇒ピアノ鍵盤の電子ピアノ系(鍵盤の重さが下は重く上は軽いものが一般的には好まれる)

・ジャンルフリーなオールマイティー派⇒PCM系シンセ等

・1人で音楽を作ってみたい派⇒PCM系オールインワンシンセ等

・音作りを楽しみたい派⇒2VCO程度のアナログシンセ,アナログモデリングシンセ等



~年代別に選ぶコツ~
・60-70年代のシンセサウンド好き派⇒アナログシンセ,アナログモデリングシンセ,PCM系シンセ

・70年代のエレピサウンド好き派⇒エレクトリックピアノ,PCM系シンセ,ステージピアノ等

・80年代の電子音サウンド好き派⇒FMシンセ,PCM系シンセ

※好きなアーティストが使っている機材等も参考にしてほしい


前回も紹介した通り,最初の1台を買ううえで考えてほしいのはどんな鍵盤弾きになりたいかだ
『色んな曲を譜面や音を聞いて弾いてみたい』と思うなら最低限基礎練ができるキーボードが必須である.
鍵盤はちょっと弾ければいい,とにかく"あの音"を出したいというなら初めから目的を絞った楽器(各種シンセサイザー等)を買ってもいいと思う.
要は,どんなにYMOの箪笥(Moog3c)にあこがれたからといってminiMoog(49鍵盤で最大同時発音数1音※和音が弾けない)1台所有しても基礎練ができなくて困るってこと・・・
基礎練も含めて考えるなら電子ピアノや電子キーボード,初心者向けの軽量シンセサイザーがお勧めではある.

各種鍵盤楽器別選定術
⇒ピアノ鍵盤の選定

必ずしもシンセサイザーである必要はない.
予算に合わせて電子ピアノ等を選ぶとよい.

この時,気をつけて欲しいのは必ず一度触れること.
試演をしないで買うことはしないでほしい.
安い電子ピアノの中には鍵盤の見てくれがピアノっぽくても


鍵盤数やタッチも注意が必要.
一般的なピアノ曲は88鍵盤のピアノを用いて作られていることが多い
ハノンやブルグミュラーなど基本的な曲集では76鍵盤でも事足りることがあるが
スペースの問題がないのであれば88鍵盤を購入しておいてほしい.
鍵盤の端から端までを体で覚えることも重要.

タッチも色々なタイプの鍵盤が存在する.
純粋にアコースティックピアノを模したものが欲しい場合は予算の都合がつくか難しいが木製鍵盤で低音が重く高音が軽いウエイト仕様のものが吉
ただし,クラシックを本気でやりたい人や子供のレッスンには出来る限り生ピアノ(グランド,アップライト問わず)を強くお勧めする.

電子ピアノは生ピアノの表現力を100%再現できない.
ニュアンスが伝わりにくいと思うがクラシックのコンサートで
電子ピアノによる発表がないことから察して欲しい.

☆新品オススメ機種
・Roland FPシリーズ(2013年度発売予定モデル)
・YAMAHA Clavinova シリーズ
・YAMAHA CPシリーズ(値段と音色のバランスがよいのがCP5,ステージピアノ系)

★中古お勧め機種(上記モデル以外)
・Roland RDシリーズ(ステージピアノ系)
・YAMAHA Sシリーズ(シンセサイザー,該当はS80,S90,S90ES,S90XS※S08は廉価版)

⇒オールインワンシンセサイザーの選定
初めての人には高額故,新品を勧めるのが難しいことがあると思う.
ここ10年あまりオールインワンシンセはサウンドテーブル(使える音色)が大きく(多く)なっているだけで基本PCM系音源形式であれば変わらないため,決して新製品でなければいけない理由はない.
尚,初級向けのエントリーシンセを選ぶ場合はライブ中心で使う人向き.
DAWなど音楽制作に使う場合は中級モデルが吉(MIDIコントロールの幅が広いかったり最大同時発音数が多かったりするため)

☆新品オススメ機種
・Roland Junoシリーズ(Diは軽くて持ち運びが便利また,電池駆動も可能)
・YAMAHA MOXシリーズ(中級モデル.上位MOTIF XS系音源の廉価版)
・YAMAHA MXシリーズ(MOXの廉価版.軽くて持ち運びが便利.演奏を目的にするならMX 61)

★中古お勧め機種
・Roland Fantomシリーズ(オールワンシンセの旧フラグシップモデル)
・YAMAHA MOTIFシリーズ(〃)

⇒アナログ系(モデリング含む)シンセサイザーの選定
アナログシンセサイザーとは,波形生成部分(VCOなどと呼ばれる発音部)がアナログ回路で作られているシンセサイザーのこと.
モデリングシンセサイザーはいわばアナログ回路の発音部分をディジタルで再現したもの.
初めて買うならアナログシンセよりモデリングをお勧めする(絶対ではないが,初心者マークの車乗りたて者にヴィンテージな米車を進めないのと同じこと.アナログはトラブルや不安手さも味とわかるようになってから使うべき)
特にあこがれのビンテージは使い方を学び保存維持できる知識がついてからにしよう!
もちろん『おれは機材マニアだ』と言い張るなら止めはしない.

最近,KORGからMS-20の復刻版としてMS-20miniが安価に手に入るが配列に多少癖がありとっつきにくいかも.
また,パッチング(回路接続を一部切断しユーザーがケーブルで経路を作る仕様)は色々覚えてからという先見の目をもって長く付き合いたい人にはオススメする.
尚,音楽作りも音作りも色々やりたい人にはオールワンシンセを買ってからソフトシンセのフリー版を試しに使用するという裏技低コスト術がある.
ただし,つまみを直感的にいじれるという覚えやすさはハードウェアならではなので長期スパンで色々学びたいならオールインワンシンセで学びながらお金をためて是非ハードウェアのアナログ系シンセを購入してほしい.


☆新品オススメ機種
・ARTURIA MINIBRUTE(アナログシンセ)
・KORG MS-20mini(アナログシンセ)
・Roland GAIA SH-01(アナログモデリングシンセ)


★中古お勧め機種(アナログモデリングに限定して抜粋)
・KORG MS2000シリーズ(多少複雑だが弟分のmicroKorgに使われたエンジンを搭載.末尾がBは後期版だがメモリバンクとプリセット音色,ボディーカラー以外の違いなし)
・Roland SH-201(配列がシンプルでわかりやすく最も初心者向き.SuperSawなどRolandならではのサウンドもGood)
・CLAVIA NordLeadシリーズ(配列に癖はあるがアナログモデリングの老舗かつ定番)


⇒FMシンセサイザーの選定
基本的には発音の構造(アナログシンセ)の知識があることが大前提
初心者には出来る限りお勧めしない.
似た音が欲しいと思うならPCMシンセで十分といえるクオリティーのものがたくさんあるのでそちらを強く勧める.
あくまで音作り中-上級クラスの方に送る機材と考えてほしい.
ちなみに,MIDIの知識がある人はGMの音色にあるNo.6の元となった音がFM系音源のエレピ(俗称DXエレピ)である.
FMの音色イメージが付かない人は80s TM Networkサウンドを想像してほしい.
無機的で攻撃的なアタックのある音色のほとんどはFM音源の音と考えてよいと思う(もちろんアナログのような柔らかな音も表現できる)

★中古お勧め機種
・YAMAHA V50
・YAMAHA PLG 150-DX(拡張ボードなので別途音源が必要.100-DXはシンセなどハードウェアで直接コントロールができないという違い.DX200も中身は同じ音源ボード.音色エディットにはUSBを装備したWin95~WinXP,MacOS8~9.2系PCも別途必要)

⇒エレクトリックピアノの選定
電子ピアノと区別がつかないというひとが多いかもしれない.
少し知識がある程度の楽器奏者は間違えて覚えているが
決して電子ピアノではない!

ギターに例えると
MIDIギター≒電子ピアノだとすると
エレクトリックギター≒エレクトリックピアノである
(弦のような発音部分があり,ピックアップで音を拾っている)

エレクトリックピアノには様々な種類がある.
メーカーによって奏でられる音色が全く異なるのもおもしろさの一つ.
皆さんに馴染にあるローズピアノは代表的だが他にも
ウーリーやYAMAHAのCPもエレピである.
ちなみに,MIDIの知識がある人はGMの音色にある5の元となった音がローズエレピである.


★オススメ機種はとくに無し
現物を触れて音を聴いて"これだ!"を見つけるほかない
逆に言うとエレピは調整や保存がアコースティックピアノと同様難しい
(その上,調律師がアコースティックピアノ業界のようにたくさん存在しない)
絶対にほんものでないといけないという理由がない限り
初心者は手を出すべきではない.市販のシンセサイザー等でも
十分クオリティーの高いPCM音源が存在するので代用は可能だ.
最近ではMIDI搭載版もあるがあくまでコントロール機として使える程度のおまけである.
デヴィッドフォスター氏のようなFM音源と同時発音させたい人は是非(マニアックすぎる)


⇒モデリングオルガン(デジタルトーンホイール)の選定
オルガンと一色端に行っても多種多様
協会にあるようなパイプオルガンから電子オルガンまで沢山あるが基本的にキーボーディストが使うオルガンはモデリングオルガンと呼ばれるもの
本物(トーンホイール)のハモンドB3オルガンを求める人がたまにいるが,スタジオで借りるのが精いっぱいではないかと思う(金額や品質的な問題で)
オールインワン系やPCM音源のシンセサイザーには標準でオルガン音色が多数入っているため,ドローバーを使ったオルガンサウンドの追求を求めない限りはモデリングも必要ないだろう.
中級以上の方向きである.


☆新品オススメ機種
・HAMOND SK1
・HAMMOND XK-3c

★中古お勧め機種(オルガンは各社生きが長いので部品劣化の度合いが読めないことから中古の選定が難しい)
・Roland VK-8
・KORG CX-3
・HAMMOND XB-2

ここに記載しているのはあくまで一例である.
"こういう用途で"とか"こういう機材が安く手に入りそうなんだけど"という相談をしてくれればアドバイスできるのでわからなければコメント欄などに書き込んでほしい.

今回の趣旨は少しでも多くの人に多種多様な鍵盤楽器をその人の要求にあった選定するためのコツや,また初心者には読めない中古市場での機材選定方法を書いたつもりだ.

ケースバイケースなのでイコールの答えは出せないところではあるが記載されている内容を元に素敵なキーボードライフを送ってほしい.
初心者に必要な付属品などについては次回 記載しようと思う.





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最終更新日  May 28, 2013 10:21:06 PM
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