鍵盤天国

鍵盤天国

PR

×

カレンダー

プロフィール

Nori@T'sLAB

Nori@T'sLAB

キーワードサーチ

▼キーワード検索

バックナンバー

October , 2026
September , 2026
August , 2026
July , 2026
June , 2026

お気に入りブログ

未だ暗い。 New! HABANDさん

福山で大学の同期会 りとみしゃんさん

「自叙伝」オーディ… ごろぞ〜太!さん

にゃじら的生活 pumoriさん
ぽんきち草 ぽんきちがぶりえるさん
March 3, 2015
XML
カテゴリ: 音楽
今回はYAMAHA製のデュアルマニュアルキーボードDDK7ことD-DECKの紹介です.
3BsでのライブセッティングにてS90ESとD-DECKを使ったマニアックなアプローチで使わせていただきました.
ライブで使用に至るまでに本器を色々なアプローチで触れてみましたのでD-DECKとは何ぞやという鍵盤奏者の方やエレクトーン出身だけどELS(エレクトーンSTAGEA)シリーズ以降のモデルをよく知らないよと言う方もいらっしゃるかと思いますので簡単に説明してみたいと思います.

3bs in hana


● D-DECKとは?
DDK7またの名をD-DECKと言います.
YAMAHA社が販売を始めたのは2006年で当時はDualManualKeyboardという新しいカテゴライズの商品としてデビューしました.
その後,販売チャネルの変更に伴いSTAGEAのコンパクト版として特約店で扱われるようになり現在に至っています.
本記事記載の15年現在,後継機種の話はメーカーページに出ていませんので未だ中古市場でもそれなりの人気があるように見受けられます.

特徴は以下の通りです.

昨今の音楽では,バンドでのキーボードは鍵盤パートだけではなくオーケストレーション等もシミュレートしなければならない事が多々あります.
D-DECKは一般的なシンセサイザーと同等の重量でありながらも2段鍵盤という自由度の高いパフォーマンス力を持っています.
バンド演奏はもちろん,急なセッションでも直ぐにセッティングして直ぐに欲しい音を出すことができるクイック性は他の楽器では得られないでしょう.
61鍵盤のL.K.(LowerKey.)と49鍵盤のU.K.(UpperKey.)あればバンドサウンドの様々なフレーズに対応できます.

(2)持ち運びに特化
筐体重量が17kgと女性でも持ち運びができる重さになっています.また,取っ手と重量バランスが上手に取れており持ちやすいのも特徴です.
従来の電子オルガンはメーカー問わず本体部分30~40kg程度,スピーカやペダル類含めると100kgを超えていましたので据え置きでしか使用できません.
専用スタンドも折り畳み式で15分もあれば組みあがりますし,筐体部分だけでも使用できる自由度が高いモデルとなっています.
尚,StudioT'sLABにて実証済みですが5ドアや背が高めの軽自動車ではフルセットが,86等のクーペでも椅子以外の機材が入ります.

(3)リアルタイム性に特化した構造
エレクトーン譲りのリアルタイムに特化したシステムにより,急なフレーズ要求にも即座に対応できます.

ネクストソングスを用いればメモリが対応できる数を無限に呼び出すことができるため,3時間を超えるようなライブでも平気で対応できると思います

(4)ドラムフレーズとオートベース
リアルタイム性に優れているのは鍵盤演奏部分だけではありません.
リズムやベースフレーズを補うオートベースコード(ABC)は非常に優秀です.
アルペジエイターではなくアカンパニという独自の技術でコード検出等を行い,リアルタイムにフレーズを繰り出すことができます.


(5)ライブユースに特化した出力系統
様々な音,広い音域をカバーする鍵盤楽器はPAにとって一番大変な楽器です.
D-DECKではエレクトーンELSシリーズにはないアサイナブルアウト出力を備えており,パートを最大で2つまで分けて出力する事ができます.
リズム隊と他のパート等を分けて出力すればPAによる音空間作りの自由度が高くなります.

(6)楽しい個人練習
STAGEA D-DECK PACKAGEであれば市販のELS-01S(スタンダードモデル)用データが再現可能です.
コンテンツ数は電子ピアノ等のスコアデータよりも幅広く非常にたくさんあります.
バンドで使わない時も個人で様々な演奏をして楽しむ事ができるのも最大の魅了です.

(7)用途に合わせた部分購入
D-DECKはSTAGEAパッケージだけではなく本体筐体だけを購入することもできます.
市販のフットスイッチやスタンドを使えば一般的なキーボードとしてもお使いいただけます.
また,後になって専用スタンドや足鍵盤を購入したい際も,部分単位でお取り寄せが可能です(ものによっては受注生産もありますのでお時間かかるかもしれません)


● 独自機能の特徴とSTAGEAとの違い
他シリーズのエレクトーンを使っていた方や他社製電子オルガン,またキーボーディストには『え?』って思う部分もあります.
独自技術や進化の過程だったり,コンパクトにした結果の代償だったりするのですが,いざ使ってみようとしても困惑するかもしれません.
事前に知っておいて,いざ目の当たりにしても慌てず騒がず楽しく向き合えるように準備しましょう.

(1)ニーレバーがない
キーボード奏者には何のことやらですかね?
エレクトーンをはじめ電子オルガンはご存じの通り演奏で手でも足でも鍵盤をコントロールするためサスティーンペダルを簡単に扱えません.
そのため,エレクトーンでは太ももでコントロールできるニーレバーという機能が担っているのです.
それ故,エレクトーン奏者がD-DECKを手にして一番困惑するのはサスティーンとして使用するニーレバーがない事だったりするかもしれません.
あくまで,持ち歩き機材として設計されたD-DECKは据え置きタイプにあるようなニーレバーを取り付けられません.
故にシンセサイザー類同様,サスティーンにはフットペダルを用います.
同社製FS4等を別途お買い求めください.

演奏時足鍵盤があると,このフットスイッチの置く場所も非常に課題になります.
T'sLABでは足鍵盤を超えた右側に置いて右足を伸ばしますが届かなかったりスペース制限で置けなかったりします.
FS5というコンパクトなフットスイッチをエクスプレッションの右側かセカンドエクスプレッションペダルの左側に置く方法もありますが,
左足がAやBよりも高い位置のキーを踏んでいる時は押しにくくなります.自分の演奏しやすい位置を見つけてください.
個人的にはエクスプレッションのレフトかライトスイッチにアサインできるようにしておいてもいいのではとも思いますがその機能はありません.

(2)スピーカ等発音器は別途導入
電子オルガンでは定番のスピーカですが,バンド演奏や持ち運びに特化させるためにD-DECKにはスピーカ等が装備されていません.
練習時にはヘッドフォンを用いることで対応したり,レッスンなど多数の視聴者がいるのであればスピーカの導入が必要になります.
ライブハウスやリハーサルスタジオ等のプレイシーンではPA機器に接続して発音させてください.
自分で持ち込んでカフェやラウンジ等で演奏する場合は簡易PAセット(同社製STAGEPASS等)を導入するとよいでしょう.
小範囲のストリートや小規模で200~300W程度のモデル,小規模~中規模程度で400~600W程度のモデルでしたら対応可能だと思います.
尚,D-DECKはステレオ仕様サンプル(ステレオサンプリング音色)もありますのでできる限りステレオで接続・発音させましょう.
また,STAGEAのデータを使用した際に出音が違うと感じた場合はスピーカの特性や発音させている向きによる影響の可能性もあります.
今一度,使用している音色が正しく反映されているか,ヘッドフォンでは同じ音に聞こえるか等確認しましょう.

(3)セカンドエクスプレッションペダル
HS以降,ELSシリーズやELシリーズをご使用の方にはなじみのあるペダルですが,キーボードの方は何ぞや?でしょう.
セカンドエクスプレッションペダル(以降2ndExp.)とは,ピッチベンドホイールのペダル版とでも言ったところでしょうか.
音程変化をペダルで行うことができます.ニーレバー同様に,手も足も塞がってしまう為に音程の自由な変化が付けられませんでした.
HS-8等,ピッチベンドホイールが採用された機種もありますが,左手が犠牲になるよりも右足を使って表現できる2ndExp.が重宝されました.
結果的に,現在のモデルまで継続されているということになります(多くはオプション扱いです)
因みに,蛇足ですが私はキーボード演奏でもこのペダルが欲しくて学生時代に卒研の一環として作ってしまいました.
当サイト管理人の動画でも紹介していますのでご興味ある方は是非.
URL:

(4)ホリゾンタルタッチは未実装
こちらもエレクトーンの方にしか馴染みがないかと思います.EL900辺りから採用された鍵盤で鍵盤を左右に揺さぶることでピッチベンドができる手法です.
筐体の左右にスプリングセンサーを仕込むことで鍵盤に左方向の力を加えるとピッチダウン.逆に加えるとピッチアップができます.
手動でビブラートを表現したりギターのチョーキングやリード楽器のしゃくりあげを表現するのに便利な機能です.
どうしても,ELSのイメージでD-DECKにもホリゾンタッチが内蔵されていると勘違いされがちなのですがELSmini同様にホリゾンはありません.
構造をご存知の方はわかると思いますが,据え置きの電子オルガンと違い持ち運びするD-DECKではスプリングは経年劣化しやすいですし,
何よりホリゾンのメカニカル構造機構をあの鍵盤からボディーエンドまでのショートリーチに内蔵する事なんてできないでしょう.
同社製シンセサイザにもホリゾンタッチ技術が反映されない理由もそこにあるのではないかと筆者は勝手に推測しています.

(5)ペダルキーボードのアフタータッチは未実装
ペダルキーボードはELSシリーズ同様にポリフォニックにも対応しています.
2ndExp.も標準装備ですので同等と思われがちですが唯一,アフタータッチは未対応で実装されていません.
足鍵盤は各部品が大きく外的要因のショック吸収が難しいです.ホリゾン同様,持ち運び対応をするため品質保証が影響して未実装なのではと推測します.

(6)音源について
EL時代同様にAWM2音源(Y社名称のPCMサンプリング音源)です.
気を付けて欲しいところはHSやEL時代のようなFM音源ではありませんのでオペレータのアルゴリズム選択と言ったアプローチでの音色作成ではありません.
サンプリング音源であり,音色加工の手法はアナログモデリングの概念に近いですので逆に直観的になったと思っていいかと思います.
その代り,音をいじるという部分に関しては自由度が低くなっていると感じるかもしれません.

また,EL900やELSであったVA(中身は同社のVL音源)はD-DECKにはありません.リードと呼ばれる箇所は制限がかかったAWM2音源です.
AWM2音源軍はU.K.(上鍵盤)にて最大4系統,L.K.(下鍵盤),P.K.(足鍵盤)にて各2系統ずつの振り分けになりますが,
その他にU.K.とL.K.には各オルガンフルート(オルガンシミュレータ)が内蔵されています.
ドローバーによるオルガン音作成は優れたGUIによりEL時代よりもより直感的で使いやすくなっており便利です.

(7)エフェクトに関して
ELS以降,目に見えて最も強化されたのがエフェクト部分になります.
D-DECKでは各音源毎に2つのインサーションエフェクトとトータルエフェクトとしてのリバーブが使用できます.
(ドラムはトータルリバーブのみ,オルガンはインサーションが一系統でロータリーシミュレータやアンプシミュレータ等がメイン)
各種エフェクトに関しては言葉だけで説明すると1冊の本が作れるので省きます.
ライブでは一番出音に差を生むのがこのエフェクトになりますのでPAの知識を生かして上手に活用しましょう.

次回 はトラブルシューティングや中古品の選び方等を紹介したいと思います.
Don't miss it!





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  March 3, 2015 10:38:11 PM
コメント(0) | コメントを書く
[音楽] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: