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2005年09月12日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
昨日は今ドイツで公開されている「ハウルの動く城」を見に行って、えらく感激してしまった。

キャラクターも魅力的だったし、テーマ曲のワルツも頭に焼きついた。匿名のヨーロッパの町並みも相変わらず緻密に描かれていて(ヨーロッパにしかいない鳥の声をいれるなど、音にもめちゃくちゃこだわっているらしい)リアリティーがある。
はっとしたのは、宮崎アニメでは初の美少年が登場したこと。このイケメンの魔法使いハウルには私もあやうく心臓を盗られるところだった(笑。ってハウルは誰の心臓も盗らなかったけど)。こちらではドイツ語吹き替えなので残念ながら木村拓哉の声を聞くことはできなかったが、宮崎はハウルのキャラクター作りにはじめ行き詰っていて、木村が実際に声を出すのを聞いて、「あ、ハウルってこんな人だったんだ」とわかったらしい。
ヒロインが90歳のおばあさんであるというのはとてもユニークだ。帽子屋の娘ソフィーはほんとうは18歳なのだが呪いで老女に変えられてしまう。でも心の状態によって若返ったり年を取ったりする。この表現は宮崎ならではだと思う。原作では突然若返ったりしないし、最後には呪いが解けてもとの姿に戻るそうだ。たぶん宮崎は呪いを避けられない運命と取って、最後まで髪の色を戻さなかったのだろう(「もののけ」の主人公の場合と同じである)。
この二人が他の不思議なキャラクターを交えて変てこな「動く城」で共同生活を始めるわけだが、この城の存在は例えば「天空の城ラピュタ」の城のようなものではなく、むしろ二人の生活の原動力の象徴でとして描かれる。ぼろぼろでも力づよくてしぶとくて、板一枚と足だけになっても走り続ける。

宮崎駿は「もののけ姫」以来とても精神的な作品を作っていると思う。表現の仕方をすっかりかえてしまった。一つの大きなストーリーを見せるのではなくて、一つのテーマを思想的なものあるいは心の情景に重点を置いて見せているのである。物語中のさまざまな出来事、説明を欠いた出来事は何かのメタファーや象徴であることが多く、これらの具体的なストーリー上の意味を追求しても無駄なのだ。
今回「ハウル」では「もののけ姫」以来のこういった”精神的表現方法”が昔の作風とうまくマッチしたように思う。今回の舞台は「もののけ姫」や「千と千尋」のような宙に浮いたものではなかった。キャラクターも魅力を取り戻したように思う。「もののけ姫」以来追い求められた新しい表現の形が完成されつつあるのかもしれない。

鈴木プロデューサーいわく、宮崎はこの映画を奥さんのために作ったそうだ。あ~~、なんてニクイ!!!(これまで自分の子供が見て楽しめる映画(冒険活劇など)や、自分のための映画(「紅の豚」)を作ったりしていた)





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最終更新日  2005年09月14日 03時27分11秒
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