BL駄文・華は夜ひらく

BL駄文・華は夜ひらく

2009年03月22日
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興味の無い方、嫌悪感を抱かれる方はここから先にお進みに成りませんようにお願い致します。



肩に回した手を藤野が掴んで外すと左隣の空いた席に座らせる、栢山が右隣に座ろうとするのを友里が引きと止め、腕を掴んでキッチンへと引きずって行く。
「せんぱぁ~~い」
「はい、はい、その情けない声は止めてよね、ほら、お鍋とかの場所分かってるんでしょ?どこ?お鍋の準備手伝ってよね」
「じゃぁ俺も手伝うよ」
とコタツから立ち上がり掛けた藤野の手を倉本が引くとバランスを崩した藤野が倉本の胸の中に背中から落ちた。
「倉本お前何するんだよ」
その抗議をやり過ごすとそのまま手で抱き起こすと藤野は正座した格好で倉本の横に座る。
「藤野」
「なに?」
その肩に顔を埋めて倉本が言う
「お前は座ってろ、手伝いは俺がする、いいな」

手を肩に乗せてぽんぽんと叩くと舌を出してニッと笑うと立ち上がり、キッチンへと消えてゆく、それを追って藤野もキッチンへ向かうとそこは戦場と化していた。
「ちょっと倉本さん何するんですか?」
「何って、手伝いを」
皿を手にして運ぼうとする倉本を掴まえて皿を奪おうとしている。
「それは俺が運びます!だからアンタはそっちのガスコンロと土鍋を運んで下さいよ」
と大声を上げている姿を見ながら頭を抱え、危険を察知してコタツに戻り、テレビのスイッチを入れるとそこには新年の特番で賑やかな声が流れてくるがキッチンの方がなお更賑やかになる。
「ちょっとお二人さん、お願いしますよ、仲良くして下さい、栢山、邪魔なのよお願いだからもう」
包丁をてにした友里が腰に手をあてて、仁王立ちになって怒鳴り散らしている。
シュンとなって土鍋とガスコンロを抱えて戻る倉本と、それに従いついてくる栢山の手には皿とポン酢とごまダレが握られていた。
「お前の所為だ」
「アンタの所為です」
小さな声で罵りながら二人でコタツに座ると笑顔で食材を運んで来た友里が言う
「先輩、済みません、騒がしくって」
「いや、良いんだ、楽しいよ、元橋こそ悪いな何から何までさせてしまって」
「もぉ~先輩ったらこれでも女だってこと見せないと、ですよぉ」
と肘で藤野のを突く。
「友里ちゃん、なに鍋にするの?」
「友里ちゃん特製、キムチ鍋よ」
といいながら、白菜、豆腐、えのき、等々を手際よく綺麗に並べてゆく、そして特製出汁だという汁をいれ、ガスコンロに火を入れる。
煮立ったところにキムチを入れる。
「さぁ~皆さんお肉も煮えましたので召し上がれ」
などと冗談なんだか真面目なんだかよく分からない声を上げる。
「藤野どうぞ」
と倉本がいち早く皿を差し出すとそれを嬉しそうに受け取って藤野が一番に鍋にハシを付け、口をつけた。
「元橋旨いぞ」
「本当!ですか、良かったどんどん食べて下さいね」
嬉しそうな友里に藤野の顔が輝く、それを見ていた倉本と栢山が競い合いハシをつけると顔を見合わせ、同時に「旨いと」声を発した。
ビールを飲みながらのキムチ鍋は美味しかった、あっと言うまに鍋を平らげ、残った汁に茹でて置いたうどんを入れ、煮込むと特製キムチうどんが出来上がり、それも食べつくすと栢山が腹を擦りながら寝転がる。
「友里ちゃんご馳走様、友里ちゃんがこんなに出来る子だとは思わなかったな」
「失礼ね、ちゃんと料理学校に通っても居るのよ」
「そうなんだ、それは失礼」
「なぁ~元橋俺の嫁にならないか」
「残念、倉本さん私、3月に結婚するのよねぇ~」
「そうなんだ、残念」
藤野と栢山が倉本の顔をぎょうしする。
「冗談だって、俺はお前一筋だぁ~藤野」
などとビールを飲みながら言われても説得力無いと藤野は思う。
「そろそろお鍋片付けますね」
「元橋、そのままで良いよ、俺がやるから、そんな事までさせたら申し訳ないよ」
「良いんですって、私が片付けます、栢山手伝って」
とまた手を捕られコタツからひっぱり出される。
栢山は思う、よりによってあの二人を残すのは忍びないと。。。けん制の意味を込めて倉本を睨むが当の倉本はそんなのお構いなしで藤野と戯れ、笑っているがちらっと栢山を見た瞳は痛いほど栢山を刺す視線だった。

「栢山」
「あっ先輩、待っていて下さいね、さっさっとやっつけちゃいますから」
「俺は手伝わなくていいな」
「ええ、アンタは役立たずですからそこで先輩の相手していて下さい」
「だとさ、藤野」
というとコタツの上に置かれていたタバコに手を伸ばすとベランダに向かい歩き出す、藤野もそれに付いてベランダに出る。
「おお~寒いな」
「うん」
箱からタバコを一本、取り出すと銜え、ライターで火を点けると味わうようにタバコを吸い込み紫煙を吐き出すとベランダのフェンスに背を預け、空を仰ぎ見る、藤野は下を見つめている。
「なぁ一本良いか」
「ほれ」
箱を振って飛び出したタバコを藤野が指で摘んで取り出すと倉本が自分のタバコの火を藤野のタバコに移した。
一方、キッチンでは洗物を友里と栢山が分担して片付けていた。
「ねぇ~栢山、アンタたちどうなってるの?」
「どうって」
「だから、クリスマス、一緒に過ごしてからよ」
「そうそう、気を使わせて悪かったね、大丈夫、仲良くやってるよ、幸せだもん」
「それは良いのだけれど、そこらの男女の関係と違うじゃない、アンタが気を使ってあげないとあの人無理しちゃうから、クリスマス前から、暮れまで働き詰めだったでしょ、少し痩せたみたいだし」
「友里ちゃん、ごめん、俺が気にしなきゃいけない事、全部まかせちゃったね」
「でも、先輩が心配で新年早々戻って来たんでしょう」
「まぁ~そなんだけど」
「だったら大丈夫ね、私が嫁にいったらあまり構ってあげられないからね、それが心配なのよ」
「なんか、友里ちゃんって俺の姉ちゃんみたいだな」
「ばぁ~かなに言ってるのよ」
と腕で栢山を押しやる。
「なぁ~藤野、お前ちゃんと食べてるか?」
「ああ」
倉本が後に周り、タバコを消して藤野を抱きしめる顔は分からないが藤野が声を上げる。
「倉本!」
「これ位、許してくれ」
切ない倉本の声が頭の上から聞こえて来る。
「なぁ~藤野、俺に乗り換えない」
「倉本」
咎めるような、藤野の声がとても切なく聞こえたのは気の所為だろうか?
「冗談だ、でも、逃げ場はここにあるいや、用意してる、苦しくなってどうにもならなくなったら俺の所に来い、アイツと分かれるのは大歓迎だ」
「倉本。。。ありがとう、でもそれは無いと思う」
「そうか、その言葉聞いて安心した、アイツで良かったのかも知れないな」
倉本は思う、このまま友人のままで居ればいいと、そうこのままで居れば何時だって見守る事が出きる、別れなんてないのだから。。。一生このままでもいいのだと。。。
「藤野、中に入ろうか」
「うん」
部屋の中に入ると、すでに片付けのお終わった二人がコタツで寛いでいた。
戻った倉本と栢山の間で火花が散ったのを友里は見た気がしたが、気の所為だといい聞かせた。
「じゃぁ~私、お暇しますね」
「元橋送るよ」
「いえ、倉本さん、ダーリンが迎えに来る予定なんですよね」
「元橋、今日は本当に済まなかったな」
「友里ちゃんサンキューな」
「じゃ、失礼しますね」
と足取りも軽やかに去っていくのを玄関まで見送り、飲み直すた為にコタツに戻る。
「じゃぁ~俺も行くわ」
「倉本、もうちょっと、いいじゃなか」
「うん、藤野またな、そうそう今度は俺んちで鍋やろうな」
「倉本、うん」
にこやかに笑いながら頷く藤野に見送られて倉本が玄関から藤野を外にと連れ出すと唇を奪う
「さっきの約束だからな!忘れるな」
頭をぐしゃぐしゃにされ、そのまま立ち去る倉本を呆然と見送ると深呼吸して顔の火照りをさますと呟いた。
「もう、子供じゃないのに。。。キスまでしやがった」

つづく。。。


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最終更新日  2009年03月22日 01時45分11秒
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