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BL小説です、興味ない方、嫌悪感を抱かれる方は閲覧をご遠慮下さい。
倉本と彼の部屋を出る、何年振りの事で有ろうか?藤野は思いを巡らしていた。
あれは大学一年の頃、学部は違っていたが倉本と藤野は同じ大学の寮に入った。
藤野は両親を亡くし、養父母である両親から離れ、高校はアパートから通っていたが大学入学と同時に寮に引っ越した、なぜ、寮だったのかそれは単純で藤野が住んでいたアパートから通える距離に大学が無かったという事と親の遺産を受け継いだ藤野だったがそれを当てにしないで暮らせる方法を模索した結果が寮暮らしという事になったのだった。
そして倉本は寮に入る必要は無かったが藤野一人を寮に入れるのは心配だと親心の様な思いで藤野に付き合ったと本人談として藤野には伝わって来ていたがそれが嘘だったと言うことは、今の藤野には理解出来ていた。
藤野が懐かしさに浸りながら倉本を見上げると倉本はその視線に気付き、首をかしげて笑う。
「なんだかお前と歩くの久振りだな」
「ああ、何時以来だろうか」
「うう~ん、大学を出て会社の入社式以来じゃないか?」
「もうそんなにかるんだろうか?」
「なると思うぞ、同期の飲み会だってお前は先に帰ってしまうし、部署は離れ離れだし、お前の彼が放さないし、さっくん俺に会にも来てくれないし」
と情けない声を出し笑いを誘う。
それが藤野にとっては温かくて倉本といることがこんなにも休まることだと言うことを忘れていた気がした。
藤野の中にこのまま倉本とどこかに行ってしまいたいという思いが湧いて来た、けれどもそれは社会人としては許されないことで栢山の事を思うとお互いの事について話し合わなければならないと思う、そう、現実逃避をする暇は無いのだと。。。
「藤野」
「なに?」
「分かってると思うけど。。。いや、いいやぁ~」
「言いかけたら言えばいいのに」
「いや、良いんだ、じゃぁ」
と倉本は自分のオフィスの中に消えて到った。