BL駄文・華は夜ひらく

BL駄文・華は夜ひらく

2009年05月12日
XML
カテゴリ: 君がいるから
BL小説です。興味ない方、嫌悪感を抱かれる方はご遠慮下さい。



栢山の間抜けな質問に真面目な話をしに来たはずの藤野が吹いてしまった。

「ちょ。。。ちょっと。。。先輩。。。」
「済まない、真面目な話なんだよな」
「ええ、そうですよ、でもその前にご馳走までした」

何かをはぐらかそうとするよな栢山の行動に藤野は笑いを抑えることが出来なかったがなんとなく前の栢山に戻ったようだと思った。

「あのぉ~先輩。。。俺。。。」

途切れ々の栢山の声、何か言い出したのは藤野にもなんとなく分かったがそれが何なのか分かっているから言い出し難いのだと藤野は思った。

「栢山、もうそれはいいよ、お前が分かってるなら俺は何も言わない」
「許してくれるんですか?」
「ああ、そんな事よりも俺達の未来について話さないと」

栢山は小さくなって頷いた、そしてそんな栢山を抱きしめ、頭を撫でる。

「朔耶さん」
「情けない声出すんじゃない、泣きたいのはこっちだ」
「ごめん、酷い事したのは俺なのに」
「お前を怒らせたのは俺の責任だから。。。お互い様だ。。。だから泣くなって。。。」

そんな優しい言葉を栢山はもう聞くことは無いと思っていた、こうして藤野に抱きしめられることも無く、ただ、空しいだけの毎日が有るのだと思っていた、なのに藤野は自分を許し、将来の事を話そうとこうやってやって来たのが嬉しかった。

藤野と居れるこの空間がこれほどまでに自分を幸せにさせることさえ忘れそうだったと思うと藤野の存在をもっと愛したいと思った。

「なぁ、栢山、俺達はどうすべきなんだろうな?」

問われた疑問、栢山は少し考える、今回、こんな事態に成ったのは自分の行動が藤野を不安にさせたのが原因だということそして、それは心から自分が藤野に信頼されていないのが原因なのだとこの数日で悟っていた。
では、どのようにして藤野に信頼をして貰えるのかという思いが沸いてくる。
学生時代の事を思い出してみる、そう、藤野と付き合う様になった頃の自分、はどうだったかということを考えていた。

そう、あの頃は必死だった、弓道部の練習以外も藤野に付き合った、藤野が言うことは絶対だと信じて彼の意見には賛成した。
藤野と意見が食い違って喧嘩になることも有ったがお互い納得の行くまで話し合った、それが項を制して信頼関係が生まれた。
そう、すべてはお互いの感情を剥き出しにした結果得た信頼だった。
けれど、恋人という立場になってお互いの存在が当たり前になったときから以心伝心だと思っていた。
だから話し合いの場は減っていた、そう、藤野が言われた友里の言葉、「話さないと分からない」そう、その事をお互い忘れていたのだ。

「なぁ、栢山、何で俺が倉本の所に行ったか分かるか?」
「同期で幼馴染ですよね、高校時代は俺も知ってますし。。。」
「ああ、そうだったな、けれどそれだけじゃない、あいつは俺のすべてを知ってる、そして俺のことが好きなんだ、お前が俺を好きな気持ちと全く同じ意味で。。。」
「ええ、分かりますあの人見てれば」

そう、同じ人間を好きだからこそ分かるものがある、高校時代の倉本は今よりもギラギラと藤野が好きだというオーラを持っていたのを知っている。
だからこそ彼が藤野から離れた時は驚いた、なぜその様な突飛な行動に出るのか疑問だった。
倉本ならば一番、藤野に近い場所に居たのだから両思いに成るのは容易いことだと思ってた。
けれど倉本はただ密かに彼の隣で親友として居る事を選んだのが不思議だった。

「だからその気持ちを俺は利用した、俺が倉本を誘ったんだ」

自分には入れないお互いの関係だとこのとき加山は思ったがそれは口にしなかったというか口にしてはいけないと思った。

「だから倉本を攻めないで欲しい」
「ええ、分かってます、倉本さんも同じ事言ってました」

その言葉を聴いた藤野の手が震えるのが分かった、お互いがお互いを思い合って嘘をつく、自分には出来ない事で羨ましいとさえ思ったが今、藤野は自分の元に居る、それは自分をまだ愛してくれている事だと栢山は確信した。

「だから、もっとお前に俺を信用してもらう為に話さなければ成らないことがある、これは倉本も知ってる事だからお前には絶対知って欲しい」

このことなのだと栢山はドキリとした、藤野の真っ直ぐな声は淀みなく続いている、そして倉本の言ったまだ話されていない事実が藤野自信から話されようとしているいのだと思うと心が震える、そしてそれは好奇心で聞いてはいけないのだという思いがここにある。

「これを聞いてお前がどうしたいかお前が決めろ」
「朔耶さん、俺は何を聞いても貴方とは絶対離れない、そんなので離れる様な柔な関係、もういらない、貴方に酷い事して離れようとした俺が言って信じてもらえないかもしれないけど俺は貴方を放さないから」

その言葉を聴いて藤野は泣きそうになる自分を抑えた、これほどまでの言葉は今までの栢山からは聞いたことがなかった。
藤野は栢山を抱きしめていた手を放すと栢山の正面に椅子を据えるとそこに座り、栢山と対峙する形を取った。


にほんブログ村 小説ブログ BL小説へ
にほんブログ村 ←ランキング参加中です!クリック宜しくお願い致します。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2009年05月12日 02時59分51秒
コメントを書く
[君がいるから] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: