BL駄文・華は夜ひらく

BL駄文・華は夜ひらく

2009年12月10日
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カテゴリ: 道に落ちていた男
BL小説です、興味ない方、嫌悪感を抱かれる方はご遠慮下さい。

夢を見た。
アパートに引っ越して来たばかりの頃の夢には親友の結城が居た。
二人で並んで楽しそうに会話をしている。
懐かしい甘い記憶、結城のことは親友として好きだった、その垣根は越える事はないまま、この世を去った結城、涙が溢れ出す、あの頃に戻れるならとそっと願った時、目が覚めた。
窓の外は白々と開け始めているのがカーテンの間から分かった。
朝の空気を知らせる鳥の鳴き声、昼間には無い音がする。
額に触れると冷却ジェルの代わりに椎名の手が有った。
一晩中、付いていたのだろうか手の先を辿るとベッドの端に突っ伏して眠っている彼が居た。

そう、鴻山が熱を出した時、結城は今の椎名と同じ格好で寝ていたのだ。

「椎名?」

眠そうで気だるげな声が帰って来た。

「宗次さん、起きた、熱は?」
「お前、人の心配する前にちゃんとベッドに入って寝ればよかったのに」
「だって、アンタが泣いてるから。。。」

照れ臭そうに体を起こして体全体をぽきぽき鳴らす。
相当、長い時間、同じ体勢で寝ていたらしい事にこの時、気付いた。
きっと寝汗をかいたのだろう、パジャマも着せ替えて有った。

「俺が泣いていた?」
「ああ、寝言を言いながら泣いていた」

「お母さんって。。。」

気付きながらも冗談で返して来る言葉を鼻で笑った。
鴻山自信の照れ隠しだった。
傷に触れないように体をずらして隣に入るように進めると笑ってベッドに上がる。
冷えた手足が鴻山に触れた。


「冷たい?」
「丁度良い」
「アンタは温かいね」
「俺は湯たんぽか?眠れ」
「アンタも寝れば」

二人で温めあう体は気持ち良かった。
だがこれに甘えるのはここまでだと鴻山は思った。
馴れ合いで傷の舐めあいをするのはご免だと思っていた。
そして次に目覚めた時は野瀬の存在が有る現実が待ってるのだと思うとぞっとし、現実逃避を望む自分は椎名を選んだのだと確信した。

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最終更新日  2009年12月10日 05時12分37秒
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