BL駄文・華は夜ひらく

BL駄文・華は夜ひらく

2009年12月15日
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カテゴリ: 道に落ちていた男
BL小説です、興味ない方、嫌悪感を抱かれる方はご遠慮下さい。

残業は1時間ほどで終える事が出来、野瀬とは顔を合わせないで帰宅した。
何時ものように裏木戸を潜って自分の部屋の明かりを確認する。
ホッとしてドアノブを回すとドアが開いた。
気配は有るが姿たが無いのにガッカリしながら初めて「ただいま」と声を掛けてみた。
勿論、返事は無い、当たり前だ、同居しているからと言って恋人でも何者でもないあやふやな関係、椎名が親切にしてくれるのは、自分への同情なのだと言聞かせる。
カバンを置き、冷蔵を開けるとビールを取り出した。
熱を出したばかりだから控えた方が良いのは分かっていたが、飲まずに居られなかった。
昼間、されたことを思いだし、苛立たしげにプルタブを開けた。



頭にタオルを被った椎名が手からビールを取り上げてシンクに置いた。
鴻山は立ち上がり、そのビールを取り返しに向かうが体を捉えられ、身動き出来ない状況になった。
椎名の髪から水滴が落ちて頬を伝った。

「人に説教する前に髪を乾かせ、貸してみろ」

タオルを奪うと床に座らせ、頭を拭いた。
しかし、小さなタオルでは洗い立ての髪の水滴を乾かすには小さい、なぜ、バスタオルのを使わないのかと思いながらチェストから大判のバスタオルを取り出し拭いた。

「なぜ、バスタオルを使わない」
「だって置き場所を知らないもの、それにアンタのもの引っ掻きまわす訳に行かないじゃない」

椎名なりの遠慮なのだろうが、既にあっちこっちを引っ掻き回していると言うのにバスタオルは探さないのか疑問を持った。

「今更、遠慮か?」
「俺が遠慮したら悪い?」

「だって流石にチェストは触れないよ、変なもん出てきたら困るのはアンタじゃない」

その通りだと思った。
見られたくない物が入っている場所もある。
幸い、今まで触られ無かっただけだ、それは椎名の遠慮から触れるのは避けてくれたのだと死って感謝した。

「ねえ、アンタさっき玄関に入って何か言わなかった?」


風呂場まで聞こえる声を出していた自分が尚更恥ずかしくなって手を止めた。
立ち上がった瞬間、手を捉えられてキスをされた。

「ば、なんで。。。」
「アンタが可愛い事するから、ねえ、もう一回、聞かせてよ」
「言わない」
「なんだ、詰んないなぁ」

もう一度、キスをする手から逃れて部屋の隅に膝を抱えて座り込んだ、なんだか懐かしい光景を見ている気に椎名は成った。

「分かったよ、もうしない」
「しない?本当にか?」
「病み上がりの人間に無理させるような悪趣味じゃないからな、お帰り」
「き、聞こえてたんじゃないか?」
「ああ、ばっちりな、アンタ、からかいがい有るから面白い」

椎名はバスタルを拾うと肩にかけ、シンクに置いたビールを飲みながら言う。

「風呂入りなよ、薬塗ってやるから」
「その間に飯作るし、もう、食べられるよな、その元気なら」

コクリと頷く鴻山に微笑み、ビール片手にキッチンに立つ、冷蔵庫を開け食材を取り出す椎名を見ながら立ち上がり、上着を脱いで着替えを持って風呂場に向かった。



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最終更新日  2009年12月15日 05時31分39秒
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