BL駄文・華は夜ひらく

BL駄文・華は夜ひらく

2010年01月14日
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カテゴリ: 道に落ちていた男
BL小説です、興味ない方、嫌悪感を抱かれる方はご遠慮下さい。

バスルームから出て声を掛ける。

「宗次さん、お風呂入って来なよ、気持ち良いよ」

何か吹っ切れたか明るい声が掛けられたが鴻山の反応は無い、眠ってしまったのだろうかと思えたのだったが、布団も掛けていないく寝苦しいだろうにベルトさえ外さず、膝を抱え横になっていた。
顔が壁に向いているから寝ているのか起きているのかさえ分からない。
不安に成った椎名がベッドに近づき、肩に手を掛けると顔だけが億劫そうに振り向き、肩の手が払われた。

「触るな」
「ごめん。。。」

さっきまでの優しい鴻山とは全く別人の様に思え、躊躇しながら冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出し飲み、鴻山の動きを目で追った。

その姿を見る限り、しっかりしていると思う、しかし、どこか視線が下に向かっているのが気に掛かった。
鴻山は服を脱いでゆく、上半身には行為の痕は無い、いや、無いのではない、消えていると言った方が正しいのかもしれない、そして背中の傷もほぼ塞がった。
しかし、心の傷だけぽっかり開いていた。
ため息をつき、スラックスと下着を下ろした。
見たくもない下半身の汚れ、自分のものと野瀬のものがこびり付き、気分が悪い。
バスタブに入りシャワーを全開にし身体に当てた。
汚れた所を重点的に濡らし、洗う、湯の感触が心地良い、汚れが落ちたところで後ろを洗った。
排水溝から流れてゆく汚濁を見ながら、自分の浅ましさも流れてしまえば良いと願った。
野瀬のことを嫌悪し触れられる手に感じて仕舞う事がどうしても受け入れ難いことだった。
このまま消えてしまえば楽に成れるのだと思った、しかし、それも出来はしない自分が居る、身体を開き、耐えるしか自分にはなす術が無いのかと手を握り締め、足元を流れる汚濁が絡みつく泥沼のように見た。
それは泥沼なんて生易しいものではない、全ての物を引き釣り込み逃す事の無い底なし沼のように思えたその時だった。



静かな声がしたと思った、同時にノック音がした。
返事が無い、以前のように水でも浴びているのではないかと椎名は思った。
それは先程の様子から考えられることだったのだ。

「開けるよ」
「開けるな」


前回は突然開けられた、しかし、それは鴻山自信の所為だったのだが今回、開けられなかった事に感謝し、今は見られたくないと思ったのだった。



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最終更新日  2010年01月14日 03時15分53秒
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