BL駄文・華は夜ひらく

BL駄文・華は夜ひらく

2010年02月02日
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カテゴリ: 道に落ちていた男
BL小説です、興味ない方、嫌悪感を抱かれる方はご遠慮下さい。

鴻山が連れて来たのは何の変哲も無い居酒屋、古民家風の作りで中も和風を意識している。

「俺、居酒屋って入ったこと無いんだ」
「何処で飲んでるんだ?」

一番奥のテーブル席に座り、辺りを物珍しそうにきょろきょろ眺めている椎名、店員が突き出しをテーブルに置いた。

「なにこれ?」
「突き出し、お通しとも言うな。。。分かり易く言えば前菜、酒の肴に成るんだ」
「へ~宗次さん物知り」
「それぐらい常識だ、なに頼む?」


メニューも珍しいのかしげしげと見ながら独り言を言っている。

「決まったか?」
「ねぇ、お勧めはなに?宗次さんの好きな物頼んでよ、俺分からないもの」
「そうか、だったら、ビールは取り合えず飲むだろ?」
「うん、それは絶対!」

さっき見た三日月の瞳が更に細くなる。
鴻山は店員を呼んで料理を注文した。
椎名はその様子を肘を突いた上に顔を乗せて楽しそうに見つめている。

「お前、居酒屋に入ったこと無いって酒を外で飲む時、何処で飲むんだ?」
「ああ、俺、大抵、ほら待ち合わせに使うからホテルのバーとか、ゲイバーとか。。。他人(ひと)の奢りでレストランとかかな。。。」

聞いてはいけない事を聞いてしまったと口篭ったところに、ビールが運ばれて来た。


「宗次さん?どうしちゃったの、俺の居酒屋デビューに乾杯してよ」

ビールの注がれたグラスを置くと椎名の手からビール瓶を受け取り空のグラスに注いで椎名に渡す。
グラスに注がれたビールの泡が今にも溢れそうになって止まったのを椎名が口で向かえて啜る。

「じゃぁ、改めてね」
「ああ、お前の居酒屋デビューだな」


合わせられたグラスからいい音がして、二人で一気に飲み干した。
先付けに手を付けた椎名がポツリと言った。

「仕事の事、気にしてないから、それに俺のして来た事、アンタにちょっとでも知ってもらいたい」
「椎名」
「それに俺が進んでやって来たことだから傷だとか、汚点だなんて思ってない、まぁ、就職にはマイナスだけどな」

笑いながら先付けを美味しそうに食べながらビールを飲む、それを聞いて鴻山は自分の弱さを思い知った。
手が止まった鴻山に椎名が続ける。

「暗くならないでよ、俺が居た堪れなくなる」
「だけど。。。」
「そんなことより、なに頼んでくれたの?」


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最終更新日  2010年02月02日 07時31分27秒
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