BL駄文・華は夜ひらく

BL駄文・華は夜ひらく

2010年03月31日
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カテゴリ: 道に落ちていた男
BL小説です、興味ない方、嫌悪感を抱かれる方はご遠慮下さい。

趣の有る、寺の駐車場に車を止めて参門を潜る。
参道の両脇に植えられた紅葉に夕日が混じり、紅色がより一層、赤みをましていた。
先程までの重苦しい気分が和らいでゆく。

「どうだ、見事だろ、落ち着きたい時に一人で来るのだが、いいものだろ?」
「アンタが落ち着く?」
「なんだ、悪いか」

普段見せない顔が野瀬から向けられるとその事に動揺してしまう。
落ち着かせる為に紅葉を仰ぎ見る。

特に秋の紅葉が好きで良く有名どころの観光地に行くのだったが、ここ何年かはそんな気分に成れないでいた。
それは慕っていた結城が好きだったから、彼の影響で紅葉を愛でるなんて趣味が出来来たのだが、紅葉を見に出かけることは避けていた。

「なにか思い出しでもしたか?」

なぜ、自分の気持ちに気付くのだと思った。
悟られたくなくて紅葉を仰ぎ見る。

「図星か、まぁいい、誰にだって想い出の一つや二つあるものだ」

そう呟いて参道を奥へと進む。
こんな言葉が野瀬の口から零れるとは思わなかった、優しい言葉の裏に有るものを勘ぐりたくなる。
先を歩く背中を追って奥へと向かうと紅葉に囲まれた庭とお堂が見えて来た。
こんなにも庭が綺麗だと言うのに観光客が居ないのはなぜかという疑問が沸いてくる。
靴を脱ぎお堂に上がる階段を登って濡縁に腰掛、沈み行く太陽の光と紅葉の庭を見るとやはり落ち着く。


「我が家の菩提寺なのだよ、一度、君を連れて来たくてね、ここは夕方に成ると観光客もまばらになるからね、キスでもするか?」

いくら雰囲気の良い場所だと言ってもここは寺なのだ、物好きにも程が有る。

「冗談は止めて下さい。。。」
「勿論、冗談だよ、それに君をここに連れて来たのは気紛れだからな」

「気紛れ」と言う言葉が何か違って聞こえた。


「さて、行くか、昼間ならば抹茶が楽しめるのだが今日は諦めるとしよう、日も暮れてしまったしな」
「何処に?」
「君は付いて来れば良い、私の玩具なのだからな」

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最終更新日  2010年03月31日 17時39分09秒
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