BL駄文・華は夜ひらく

BL駄文・華は夜ひらく

2010年06月05日
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BL小説です、興味ない方、嫌悪感を抱かれる方はご遠慮下さい。

不安

砂田さんとのひと時は楽しかった。
ハートに包まれた彼女の話を聞いていると沈んだ気持ちさえ、明るく楽しい気持ちに変えさせてくれた。

「先生、楽しかったです、随分と長いしてしまって申し訳ありません、お邪魔でしたすよね」
「いいえ、良い気分転換になりました、ありがとう」

カップを洗いながら遠慮がちに尋ねられた、ちっとも邪魔なんかじゃないのに、気を使われる方が心苦しい、だから気は使って欲しくないと思うのだけど、僕の不安を知っているだけに、自分だけがはしゃげないとのだろう。

「私、そろそろ帰りますね」
「春日先生に宜しく」

「悪い冗談止めてよ」
「知ってますよ、先生は苦手なんでしょ、彼の事、だけど嫌いじゃないのですよね」

ああ~もう、なんでこんなにばればれなのだろう。
背中を見送って室内に戻る、仕事に手を付ける気にも成れないで体をデスクに預けてパソコンのキーボードを叩いてみる。
今の気持ちを紛らわせるほどのネタも無く話題も無い、レンタルのDVDを見るほど暇じゃない、仕事を完成させなくちゃ、迷惑を掛けるのは全になる。
文章を打ち始めると以外にも進みが速い、僕には少しの嫉妬と全の空白が必要らしい、なんて因果な商売なのだろう。
胸が重い、この錘のような物は全と話せば消えるのかな、話がしたい、顔が見たい、我侭が言いたい、全、いま、君は何をしているの?
繰り返す、受話器の向こうの声、甘くて蕩けそうな声で全を呼ばないで、それは僕の役目なのだから、全、僕にもう一度、声を聞かせて。


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最終更新日  2010年06月05日 02時28分36秒
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